20181115_リフカム清水さん

フライング起業宣言、面接官も口説く。多動な起業家がリファラル採用サービスをはじめたワケ

この記事は、Refcome清水さん(@samurai_runner)のamiライブ配信の書き起こしです。

株式会社リフカム CEO 清水 巧さん

amiファシリテーター町田(以下、町田)
Refcomeの清水さんにお越しいただきました。

最初に、どんなサービスをされているのかご説明いただけますか。

Refcome 清水さん(以下、清水)
はい。皆さん今日はよろしくお願いします。

僕はリファラル採用を活性化するクラウドサービス「Refcome」を提供しています。

社員の方が自分の友人を会社に、自分の友達、この人だったら自分の会社に合いそうだなという人をfacebookやLINEを使って会社に推薦できる、そういったサービスを提供しています。

町田
そのサービスを始めようと思ったきっかけをお聞きできますか?

会社の体力のなさを実感

清水
会社をつくって5年目になるんですけれども、実はRefcomeはもともとやっていたわけではなくて、最初は「コンビネーター」という名前で、スタートアップの創業メンバーが集められるサービスをやっていたんですね。

僕自身が起業したときに仲間集めにすごい困ったんですよ。なので、「自分みたいな課題を持った人がいっぱいいるだろう」と思ってそのサービスを始めたんですね。

だけどやっていく中で、いろいろとうまくいかないことがあって。

それならスタートアップだけじゃなくて、大きい会社が、スタートアップのように社員みんなで仲間を集めるような、そういったサービスをつくったらいろんな人に使ってもらえるんじゃないかなと思い、ピボットしたことがRefcomeを始めたきっかけになっています。

町田
実際に具体的なエピソードをお伺いしたく、どういうところがうまくいかなかったんですか?

清水
早速、神髄をついてきてくれた。(笑)

今は5期目ですが、1期目のタイミングで僕は1回キャッシュアウト(資金ショート)を経験しています。

最初、シードアクセラレーターのVCの方から数百万円を出資してもらったんですね。

当時、22歳だったんですけれども、数百万円出資されて1~2年ぐらいは資金が持つと考えていただんです。

町田
なるほど。


※本文中の写真は、amiライブ画面のキャプチャーです

清水
あと、「創業メンバーの仲間集めをする」という課題を持った人が、ユーザーとしてはいっぱいついてくれたんですよ。

ユーザーがついてくれたら、「あとからマネタイズもうまくいくかな」「ベンチャーキャピタルに追加出資してもらえるかな」と思っていたら、「ユーザー数が3万人ついたけれどもマネタイズが全然うまくいかない」という課題に陥った。

1人や2人の、これから起業するという人からお金をいただくのはなかなか難しく、課題はいいけれどもビジネスモデルとしての壁にぶつかって、1度キャッシュアウトをしました。

創業期のスタートアップの仲間集めはやるべきだけれども、ビジネスモデルとしてはもっと大きい会社さんをまずは支援して、そこからスタートアップに戻ってきてもいいんじゃないか、という気づきが、当時の1期目~2期目にありました。

町田
ということは、最初起業したときはマネタイズはあまり考えていなかった?

清水
そうですね。正直、世の中の重要な課題を解決していたら、あとからお金がついてくるだろうというのを妄信的に思っていました。

ちゃんと根強くやりきれば、いけたかもしれないんですけども、当時は全く考えずにやって、結局数百万円あっても半年でキャッシュアウトしちゃったんですね。

全然会社としての体力もないし、考えも浅かったなって今は思っています。質問への答えでいうと、全く考えずに始めたという感じですね。

町田
そもそも起業しようと思ったきっかけ自体は何だったんですか?

世の中に影響を与える「手段」が起業というだけ

清水
僕は大学まで15年ぐらいずっと駅伝をやっていたんですよ、長距離選手として。

卒業して社会人になっても、実業団に行ってオリンピックを目指したいと思っていたんですけれども、大学3年生のときに怪我をして走れなくなったんですよ。

そのときやることが全くなくなっちゃって、大学の授業にちゃんと行こうって思って、初めてぐらいに大学に行ったんですよ。

ベンチャーファイナンス論という授業をたまたま取っていて、そのときベンチャーキャピタルの方が授業の講師をしていらっしゃった。

そのときに「ベンチャーってこういう仕事の仕方をしているのか、面白い」と思って、僕自身もやってみたいと考えたのが最初のきっかけですね。

そこから、学生起業をしようと思ったんですが、1回は修行しようと思い、名刺管理のSansanに就職することになりました。

町田
ベンチャーのどういうところに面白さを感じたんですか?

清水
普通事業とか会社をやるって、自分自身が生きるためというか、食っていくためにやっている会社がほとんどだと思うんです。

僕が出会ったSansanは、Sansanという名刺管理サービスそのものを1つの方法にして、「人々の出会いを資産にして働き方を変えるんだ」というビジョンがあった。「事業が手段である」という考え方がすごい潔いなと思って。

Sansanの代表の寺田さんは、「名刺が好きな人なんていないよね。それをきっかけにどう世の中を変えるかが重要だ」みたいに言ってて、カッコいいなと。それでも事業でやるのは、相当な思いがないとできないじゃないですか。

そういった世の中を変えるということに対してビジネスという大きな手段でトライしているということが単純にカッコいいなと思ったんです。

陸上をやっているときはすごいオリンピック選手になって大きなインパクトを与えたかったんですよ。でも、スポーツができないんだったら、別にスポーツをやるという手段が最善じゃないと。

だったら、ボランティアでも政治でも社会起業でもなくて、ビジネスで真正面から勝負するのがインパクトとして大きいんじゃないかと、Sansanを見て実感に変わった気はしています。

町田
世の中にインパクトを与えたいという考えはいつからあったんでしょう?

震災をきっかけに

清水
初めは、もしかすると東日本大震災のときかなって思っていて。僕が陸上できなくなった直後に地震が起きたんですよ。

そもそも陸上をやっていた理由って、周りの人に「清水があんなすごいことができるんだったら僕も陸上やってみようかな」とか、そう言われるのけっこう好きでやっていたんです。

それでも震災が起きたときに、やりたいことがあってもできない人っていっぱいいるなと思った。そういった人を救うほうが早いなと思って、ボランティアに行ったり、震災の被災地ツアーを自分でやってみたりしていたんです。

そのときに、孫正義さんが「100億円、個人でキャッシュ出します」と発表した。僕がやっていることでは、数百年やっても勝てないなと思って。

それなら、ビジネスでやったほうが合理的だし、自己満足じゃないと思ったことが、「インパクト」を与えたいと思ったきっかけかもしれないですね。

町田
そうすると、3.11が起業に影響を与える出来事だったんですか?

清水
僕の中でそうですね。

町田
実際に、Sansanに入られてどのくらい働かれたんですか?

清水
新卒で入社したときから計算すると7カ月で辞めているんですよ。

町田
早いですね。(笑)

清水
大変申し訳ございません。

町田
僕も一緒ですが、本当に早い。(笑)

清水
ちょっと、早く辞めた組で共感するのは、辞めてもらっていいですか。(笑)

町田
すいません。

清水
3年ぐらいトライしたいなという思いが強かったんですけど、本当に当時は申し訳ない気持ちでした。

Sansanの代表の方からも「お前、絶対今すぐやってもうまくいかねえぞ」というけっこう厳しいエールを送っていただきつつも、最後は握手していただいて。

その後は実際に、冒頭に申し上げたキャッシュアウトを経験しているので、その通りだったなと思った。

失敗して、実家の石川県に戻ってから、Sansanの代表も「お前1回キャッシュアウト経験したから、ちょっと一皮剥けたな」と言ってくれた。(笑)

そう言ってくれたので、それはそれで結果的によかったんですけど、当時7カ月で辞めたのは申し訳ないなというふうに思っています。

町田
辞めた理由はどういうところだったんですか?

自分で今すぐ事業をやりたいって思いが強かったということですか?

清水
いろいろあるんですけど、一番大きいのはSansanへの憧れだなと思っています。

学生のときにめっちゃ起業したくてビジネスプランをつくって、いろんなベンチャーキャピタルの人に、イベントが終わったあと、「ちょっといいですか」って感じで、「明治大学何年何組何番」みたいな謎の名刺を渡して、エレベーターピッチしていたんですよ。10秒ぐらいで。

ですけど、全然出資が決まらなくて。最終的には50人ぐらい会ったんですよ。

それでも駄目だったので、最後はもう就活しようと。就活しながらも、相手の面接官の人がエンジニアだったら、「一緒にやりませんか?」って口説き出したりとかしていました。

町田
新しいですね。(笑)

清水
新しい。(笑)就活採用みたいな。

町田
面接しながら、採用も。なるほど!

清水
普通は嫌がられるんですよ、「ちょっとそういう場所じゃないので」みたいに。

そんな中、当時面接してくれたSansanの藤倉さんという、今はCTOの方いらっしゃるんですけど、その方は自分の話をめっちゃ聞いてくれた。「そのサービスいいね、いつかやればいいじゃん」って言ってくれて、めっちゃいい人だなと思いましたね。

じゃあ選考進もうということで最終面談まで行って、代表の寺田さんが出てきました。

寺田さんにもプレゼンして、あわよくば出資してもらおうとしていたんですけど、普通に選考として「一緒にやろう」といってくれたので、じゃあまずは修行しようかなと思ったのが就活したいきさつですね。

町田
そして実際に入ったものの、辞められた。

清水
なぜ辞めたかですよね。

町田
はい。

清水
Sansanにはめちゃくちゃビジョンに共感する人や、自分が将来やりたいことを応援する人が多い。

Sansanのメンバー数は僕が入ったときに30名から一気に100名になったんですけど、100名ぐらいになったときにも、「Sansanの目指すビジョンを実現できなかったら、この会社は別に解散しても別にいいよね」といわれていた。

「本当に実現しよう」と代表が言って、みんながそこに対してすごい共感している。「生きていくためじゃなくて世界を変えるためにやっているんだ」という気概を持ってやっているメンバーがこれだけいるって、本当にカッコいいなと思ったんですね。

だったら、早く俺もそれをやったほうがいいと思った。

町田
中にいるより自分も外に出てやりたくなった。

清水
そうですね。

最初はスタートアップウィークエンドというイベントに出て、週末起業を体験していました。そのときに、「僕、今年起業しようと思っています」みたいなプレゼンをして、仲間集めをして、アイデアを週末にかたちにしたんです。

そのときたまたま、NHKがそのイベントに入っていて、次の日、テレビで放送されちゃった。「これから起業します」ということを周りには言ってなかったんですけどね。

町田
(笑)そう言ってたのが放送された?

清水
はい。みんなにバレちゃって。そこすぐに、Sansanの皆さんと話して、今年にやろうと背中を押してもらったんですけど、粗相ですよね、完全に。

町田
「ここで出るとは!」という、予定外だったんですね。

清水
そうですね。戦略的にやっていたら怖いですよね。

本当は3年ぐらい働いているべきだったと個人的には思っていたりしますね。

町田
せっかくなのでコメントも見たいと思うんですけど、Lisaさんから、「NHK、周りは驚かれましたか?」というコメントです。

清水
そうですね、学生みたいなやつがいきなりテレビに出て、「僕、今年、起業するんで仲間集めています」と放送された。そうすると「お前、大丈夫?」みたいに、めっちゃFacebookでメッセージ来て、僕が一番びっくりしましたね。

町田
次に、ぜにーさんから、「人とのつながりを大切にしているのがよく伝わります」。やはり、人とのつながりというのを意識されているんですか?

清水
たとえば、学生時代にVCから断られたって話をしましたが、実は断られたVCのうち2人ぐらいの人が今、株主になっているんですよ。あとは今の株主のメンバーが寺田さんと昔つながっていたメンバーが多かったりします。

昔からつながっているとか、つながりからのつながりは信頼というか、お互い信じ合えることは非常に大事にしていますね。

町田
もなきさん、「面接官を採用に口説く学生」、これも珍しいですよね。

清水
そうですね。けっこうヤバくって、ビジネスプランをプレゼンする気満々の謎の紙を持っているんですよ。「こいつ何しに来たんや」という感じで見られる。

しかもスーツ着てないんですよ、Tシャツにジャケットで。(笑)

「お前、スティーブ・ジョブズに憧れてるんだろ」みたいな感じだし、相当嫌ですよね、面接官は。

本当、恥ずかしいですね、今思うと。

町田
今、思えば。(笑)

孫さんからの影響という話がありましたが、そのときに感じた、「ビジネスを通して大きなインパクトを与えたい」という思いは今も変わっていないんですか?

清水
そうですね。勝手にインスパイア受けているなって思うのは、Sansanは名刺というところを手段にして、人のつながりのスタイルを変えようとしていること。僕たちは、リファラル自体にあまり興味ないんですよ、実は。

でも、リファラルをやって、「社員にとって紹介したい会社をつくる」という世界観を目指したいと思っています。

リファラルから入り込んでどれだけ世界を変えられるかが、目指すところだと思っています。

町田
もなきさんのコメントで、「つながりや信頼関係の維持で心がけていることは?」。

清水
昔は、起業に失敗したことを言うのが恥ずかしかったんですよ。

それでも、本当のことを言ったり、弱みを出さないと、人は助けてくれないし、補完関係になれないと思うので、うまくいかなかったこととかは開き直って話すといったコミュニケーションを意識していると思います。

町田
あっという間に時間が過ぎました。サービスの話については次回、しっかりお聞きしようと思います。

清水
またよろしくお願いします。

amiとは

amiは起業家とサポーターがつながるライブアプリです。起業家の方が起業にいたる原体験や実現したい世界などについてライブ配信を行い、ライブ参加者との直接のやり取りを通して共感が生まれ、起業家と、その挑戦を応援するサポーターのつながりをつくります。amiでは、平日の12時から起業家の方が毎日ライブ配信しています。


嬉しいグォー!これからも応援よろしくグォ!
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2019年11月15日amiはINITIALに生まれ変わりました。スタートアップの今と未来を徹底解説。資金調達をはじめとした定量面での分析情報、起業家や投資家への独自取材による充実のコンテンツをお届けします。https://initial.inc/
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