20190116ami_シタテル和泉さん

社会課題の解決にもつながりを。「衣服生産のプラットフォーム」ができること

本記事は、シタテル和泉さん(@shinobu_shiva)のamiライブ配信の書き起こしです。

シタテル株式会社 CTO 和泉 信生さん

amiファシリテーター 松岡(以下、松岡)
2回目の登場になります、シタテルの和泉さんに来ていただきました。よろしくお願いします。

シタテル 和泉さん(以下、和泉)
お願いします。

松岡
シタテルさんは、「地方発ITを活用した新しい衣服生産プラットフォーム」というところで、簡単に事業のご説明をお願いしてもよろしいでしょうか?

和泉
われわれシタテルは「衣服生産のプラットフォーム」として、服をつくりたい方に服がつくれる環境をワンストップで提供するというサービスをインターネット上で提供しています。

松岡
今回はシタテルさんのいわゆる事業環境であったり、課題感、そして目指す未来についてお話をさせていただければなと思っています。

まず、シタテルで服をつくる場合、どういうフローになるのかを教えていただいてもよろしいですか?

和泉
うちが取り扱っているのは基本的に販売用のタイプの衣服ですので、そのフローについてお話します。

※より詳しい説明はこちら

最初はつくりたい服のイメージを膨らませてデザインを描いたりされると思うんですね。

それを今度は型紙というものに落として、パターンを引く作業があります。そのあと生地やボタンをえらび、1度縫製工場でサンプル生産をします。

このサンプル生産をして、着心地やデザインが思った通りになっているかを確認します。

確認してOKなら量産に移るんですけど、量産するときも、出来たものの1つをチェックしたり、生産がすべて終わった後は抜き取りチェックをしたりして品質を確認しながら、最終的な出荷ということになります。

松岡
整理すると、デザインがあって、それを型紙に落として、サンプルをつくって、チェックをして、問題なければ量産をし、最終チェックをして市場に出ると。

和泉
そうですね、そんな感じです。

松岡
さらに、そこに生地の会社さんなども入ってくるんですか?

和泉
生地の会社さんもたくさんありますから、生地を選ぶことも実は大変な作業になりますね。

松岡
洋服をつくるときに関わる会社さんは、どれぐらいの数になるんですかね?

和泉
縫製、デザイン、パターンの会社だったり、生地の商社さんとか、ボタンやファスナーを扱う会社もありますので、4社や5社が関わることが当たり前のようにありますね。

松岡
そうすると、たとえば新しくブランドを立ち上げたとき、「どこにお願いをしていいのか分からない」「どこまで関係していいのか分からない」と悩む方々も多いんですかね?

和泉
そうですね。もともとアパレルで生産をやっていた方とか、アパレルブランドで働かれていた方でない限り、どこの工場さんにお願いしたらいいのかインターネットを探してもあまり情報が出てこないので、最初は苦労されるという話はよく聞きます。

松岡
そういった工程が長い業界の中で、シタテルさんがやられていることをお話していただいてよろしいでしょうか?

和泉
衣服は多くの方が関わる製品なんですけど、規格みたいものがあまり決まっていないので、コミュニケーションがかなり難しかったりするんですよね。

その中でシタテルに相談してくださったら、そこのコミュニケーションも全部引き受けるというかたちでサポートさせていただいています。

松岡
「服をつくりたい人とつくる人の出会いをつくっている?」とコメントがきています。

和泉
これまでは、「縫製工場さんとブランドを立ち上げたい人の2者をうまくマッチさせることは難しい」という業界の常識があったんですが、シタテルではいい人に出会えるようにサポートさせていただいています。

松岡
衣食住の1つなので、服を着ないという人はいないと思うんですが、実はその裏側にはコミュニケーションなどの問題があると。シタテルはそこをシンプルに、一気通貫で解決するサービスですね。

昨今ではアパレル業界、いいニュースもあれば悪いニュースもありますよね。

たとえば、留学生であったり外国人の労働者を不当に搾取をする問題が起きやすい業界なのかなと思っているんですが、シタテルさんはそこについてどうお考えですか?

和泉
われわれが連携させていただいている工場に関しては、そういったことがないということをしっかりとチェックさせていただいています。

労働者の環境が悪いというのは、アパレル業界全体の問題でして、どうしても安いものを求める購買心理に応えようとするあまりに、より安い労働力を求めて、中国やベトナムなどにどんどん生産が移っていっているんですね。

これは世界的な問題として最近認識され始めていまして、そういうことがない工場を使うことを目指しているブランドさんも増えてきています。

もちろん、ほとんどの国内の工場さんはきちんとやっていらっしゃって、問題となっているのは本当に一部のところだけなんですよね。

そこをきちんと担保して、安心してブランドの方や服をつくりたい方に使っていただけるようにしていくことがわれわれのバリューだと思っています。

松岡
ふーみんさんからコメントが来ているのですが、「服の大量廃棄問題も気になります」。

安いブランドの大量廃棄もあれば、高級ブランドが値崩れをしたくないがための大量廃棄も話題にはなっていますが、アパレル業界としてどういう問題になっているんでしょうか?

和泉
ここも今までの歴史が重なってきて、最終的に構造がひずんでしまったという問題だと思うんですよね。

たとえば、国内の服の流通量はこの20年ぐらいで倍になっているんですけど、売れる服は3分の2ぐらいに減っているんですよ。

つまり、それだけのものが余っている。買いたい人の心理がいろいろ分岐してきたので、業界もそれに応えようとしてそうなってしまったわけですね。

これを見直そうという動きも業界としてありますので、今後、どんどん改善していくのかなと思います。実はシタテルはそれに対するサービスとして、「SPEC」というサービスもやっていまして、これは完全に受注生産で行うようなサービスです。

松岡
また別の話になりますが、受注生産という意味ではクラウドファンディングなども相性がいいサービスなのかなと思います。その中で、シタテルさんのサービスは「実はこういうケースとの相性がいいんです」というものはありますか?

和泉
クラウドファンディングは予定数量だけならいいんですが、予定より増えてしまったときなんかには、うちのプラットフォームを使っていただくと非常にいいのかなと思います。

通常のアパレルのブランドさんにもかなり使っていただいているんですけど、実はそれ以外の一般の企業さんにも利用いただいています。

松岡
一般の企業さん?

和泉
たとえば飲食店やホテルの場合、ユニフォームが必要だったり、ノベルティー、もしくはホテルのタオルとか、そういった布製品が必要になることもあるんです。

シタテルの場合、ファッションのデザイナーさんもおられますし、様々なプレイヤーがいるので、コンセプトから考えてその企業の色を出せるよう、しっかりデザインをしたユニフォームをご提案するということもできるようになっています。

松岡
たしかにそう言われてみると、「このユニフォーム、ほかの店舗でも見たことあるな」ということもありますよね?

和泉
一から衣服をつくることについて相談する先も見つけにくいので、どうしても似たようなものを選んでいるからだと思います。

松岡
ありがとうございます。ユイさんから、「うちの会社の制服もぜひ依頼したい」と来ています。

和泉
ぜひご依頼をお待ちしています。本当に相談レベルからお話いただいて大丈夫です。

松岡
実際に発注しますとなってから、完成するまでにどれぐらいの期間のものになるんでしょう?

和泉
仕様がある程度決まってからサンプル縫製をして完成するまでだと1カ月半くらいかと思います。

ただ、仕様を決めるまでが基本的に大変なので、こだわればこだわるほど時間もかかることになります。

松岡
シタテルさんが対応しているのは服だけではないですよね。

和泉
そうですね、布製品も対応しています。

松岡
布製品に関わるものはすべてのプラットフォームになっているんですが、裁縫工場と言えば、高齢者問題というのもあるのかなと思っていて、そこは感じるところなんですかね?

和泉
そうですね、実際、われわれがお願いしている本当に腕のいい工場さんでも「もう後継者がいないし、そろそろ閉めようと思っているんだ」という話はけっこう聞きます。

松岡
それはやはり、工場側も注文が来ないというところと、発注する側も工場さんがどういう技術を持っているのか分からないという不一致が起きていることもあるんですか?

和泉
あると思いますね。本当だったらもっと仕事をお願いできるような工場さんだったり、もっと経営状態がよくなってもおかしくない工場さんであっても、うまくつながっていないケースがけっこうあるんですよね。

そこを、シタテルがプラットフォームとしてうまくつないでいけるようにしたいと思っています。

松岡
若い労働力が入っていかないというところが変わっていけば、メイドインジャパンの技術がより発展していく可能性もありますか?

和泉
実際に若い方が工場を引き継がれたり、新たに始められたりして、新しい業態としてDtoCといって直接工場からマーケットに出すようなブランドも増えてきています。そういった意味では明るい未来も十分にありえると思っています。

松岡
本当になかなか今まではたぶん起業と考えると、ITの中でインターネット上のものというところのイメージが大きいかなと思うんですが、シタテルさんみたいに、本当に身の回りのリアルなものまで展開していくというところでチャレンジをされている起業家さんのリアルがお伝えできたかなと思っています。

最後に、まっちーさんから、「服をつくるというとあまりイメージが湧かないですが、素人でも頼むことはできますか?」というところで、本当に素人さんでもシタテルのサービスを使うことができるんですかという質問かなと思うんですがいかがですか?

和泉
もちろんできます。本当に全然服のつくり方は分からないけれども、こういうコンセプトでやりたいという方についてもご相談はお受けしています。

但し、うちとしても工数がかかることですので、本当にしっかりとつくりたいかどうかという「will」については確認させていただいています。

松岡
ありがとうございます。一家全員のユニフォームを作ってみたり、高校の文化祭で大量発注とかも文化としてはあるなと思いました。

和泉
十分にあり得ると思います。

松岡
そういうところで、シタテルさんのサービスに触れる機会が増えればうれしいですね。

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