20190116ami_シューマツワーカー松村さん

「きっかけは恵比寿の”意識高い”読書会でした」社食サービスから始まった起業までの軌跡

本記事は、シューマツワーカー松村さん(@matsumurayukiya)のamiライブ配信の書き起こしです。

株式会社シューマツワーカー 代表取締役CEO 松村 幸弥さん

amiファシリテーター町田(以下、町田)
シューマツワーカーの松村さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

まず、シューマツワーカーがどのようなサービスなのかご説明いただいてもよろしいでしょうか?

シューマツワーカー 松村さん(以下、松村)
シューマツワーカーは副業したい人が平日夜や土日で副業する会社を紹介するサービスです。

日本には、正社員、契約社員、派遣社員の3種類の雇用形態がありますが、新しく副業社員という名前と働き方を一般化していきたいと思い、日々頑張っています。

町田
副業したい人が、簡単に副業先を見つけることができるサービスということですか?

松村
そうですね。特に起業初期ですと、人手が欲しくても採用資金がなかったり、人件費がなかったり、正社員で採るのがリスクだったりといった課題があります。

具体的には、「ポジション的に週5はいらないけれど週1~2ぐらいは欲しい」というニーズに対して副業として手伝う事のできる優秀な人を紹介しています。

最近はスタートアップだけでなく、大企業の方にもご利用いただいています。

町田
なるほど。

創業までのストーリーはWantedlyにも詳しく書かれているので、本日はそこに書かれていない部分について伺いたいと思います。

「借金を返済するために、副業をしようとしたが見つからなかった」経験がシューマツワーカーの始まりとのことでしたが、アイディアを思いついて会社を辞めて独立するまでの間は何をされていたのですか?

松村
空白の2年間の話ですね。

起業する前に詐欺に遭い200万の借金を背負った当時は、渋谷でギャル男をやっていたのですが、「こいつらといたらダメだ」と思い、そのとき関わっていた人との関係を一度全部切りました。

そんな時、恵比寿にある広告系の会社勤めている友人に「最近どうなの?」と聞かれて、「詐欺に遭って200万円の借金を背負っている」という話をしたところ、「意識の高い朝活に参加しているからおいでよ」と言われて。

「意識の高い朝活って何だそれは?」と思って詳しく聞いたところ、恵比寿のシェアハウスに土曜日や日曜日の朝9時に10人ぐらいで集まって読書会をしているとのことで。

同世代のリクルート、Google、富士通などに入った人たちが集まって、「こんな本でした」とプレゼンしてディスカッションする会でした。

めちゃくちゃ意識高いですよね。

そこに参加をしていた時、少し遅れてガッキー君という男の子が来ました。

町田
ガッキー君。

松村
そう、ガッキー君です。彼が来るとそこにいた他の10人がざわついたので「誰、誰? 何者だ?」と周りに聞いたところ、自分と同い年の起業家でした。

そのあとガッキーが「もうすぐプロダクトできてVCから調達する」という話をし始めると、読書会に参加していたみんなが「ガッキーすげえ」「ガッキーかっけえ」と言いはじめました。

当時は僕自身VCが何かすら知りませんでしたが、「社長さんということは、将来お金持ちになるんですか?」と聞いたら、ガッキーが怒ったんですよ。

町田
何に怒ったんですか?

松村
「松村さん、なめないでください。僕は金持ちになるために起業したんじゃない。世界を変えるために起業したんです。」と怒られて。

そしたらまた「ガッキーすげえ」「ガッキーかっけえ」とみんな言うんですよ。

そのときに思ったことが1つありまして、、、、

「ガッキーかっけえ」と。

町田
(笑)周りと一緒に思ったんですね。

松村
「「世界を変える」って視座が高過ぎる。かっこいい」と心酔してしまって。

僕からすると、Googleとかリクルートに新卒で入った人は就活がうまくいった人だと思っていました。それにも関わらず、彼らの最大のリスペクトが同い年の起業家に向いていて、「これはすごいな」と感じました。

なのでその場で「僕も起業します」とガッキーにすぐに言いました。

町田
(笑)それが初めて起業しようと思ったきっかけなんですね。

松村
そうですね。それから時間取ってもらって、VCや起業の方法について教えてもらいました。

その後、「そんなに起業したいんだったら、俺が推薦出すからこれ受けろよ」と、ガッキーにアクセラレータープログラム(起業家支援プログラム)を紹介してもらいました。

それからは、会社員をしながらアクセラレータープログラムに入って起業の準備をしていました。

町田
その時に思いついたアイディアがシューマツワーカーですか?

松村
いえ、「近所の飲食店を社員食堂にする」社食コレクションという全然違うサービスを考えていました。(笑)

町田
シューマツワーカーとは全く関係のないアイディアですね。(笑)

松村
僕が起業して1年ぐらいの間に会って名刺交換した方は知っていますが、最初の名刺の社名は「株式会社 社食コレクション」でした。

当時は「株式会社社食コレクションでシューマツワーカーをやっています」と言っていたので、「えっと、社食をやられているんですね?」「いえ、社食じゃないです」というやり取りを人と会う度にしていました。

社食コレクションは、今で言う「どこでも社食」というサービスと同じスキームで「会社が費用を負担するので、近所の食堂でランチを安く食べられます」というものでした。

スタートアップはミッションやビジョンで社員を引っ張れますが、受託会社や製作会社はなかなかそういったもので引っ張るのは難しいです。そんな中で、従業員満足度や社員のエンゲージメントを上げようと考えたとき、福利厚生で「社員食堂をつくる」というアイディアがでてくることがあります。

そうは言っても、なかなか社食はつくれません。そこで、近所の飲食店を社食にするという方法を思いついたという経緯です。

町田
実際に始めてみたときユーザー側の反応はいかがでしたか?

松村
まずは、営業資料をパワポでつくって、Wantedlyでターゲット企業のアドレスリストを500社程度集めて営業メールを送りました。

その結果、@gmail.comで送っているにも関わらず7~8社から返信がきたので、企業側も相当困っているなと思いました。

町田
そうですね。普通はアドレスが@gmail.comできたら怪しいと思ってなかなか返信しない気がします。

松村
そうです。当時会社員だったので午前休をとって、返信いただいた会社に伺ったところ、「社員のコミュニケーションにとても課題を感じているので、そこを何とかしたい」という声を多く頂いて、サービスの需要があることを実感しました。

次にアクセラレータープログラムを卒業して、会社員をやりながらサービスをつくろうと思ったのですが、エンジニアがいなかったので当時流行っていたタイムチケットというサービスを使いました。

僕が住んでいた三軒茶屋で「プログラミング教えます」という女性がいたので、彼女のチケットを買って「プログラミングは教えなくていいから、このサービスつくってくれ」と言ってつくってもらいました。

5カ月ほどでβ版ができたので、次は知り合いのつてを頼り、渋谷の桜ヶ丘にある30人ぐらいの企業に「テスト導入してくれ」と頼みにいきました。

その結果「じゃあ、やりますよ」と導入できることになったので、次は近隣の飲食店に僕と現COOの星とで飛び込みまくって6店舗を獲得しました。

こうして1社と6店舗で1カ月間テスト運用をしたところ、利用率が高く「このサービスはいける」と更に手応えを掴んだんですね。

町田
いよいよ本格的に始めようと決意したのですね。

松村
お金を払う企業のニーズもあり、社員も飲食店も使っていただけたので「よし、これで起業しよう」と思い、VCにそれまでで揃ったデータを持っていきました。

しかし当時は、シード期のフェーズのエンジェル投資家やVCは、「お前、それにどれだけ命かけれるのか?」というのが今以上に重要視されていまして。

客観的に考えれば、僕がVCでも同じことを言うと思うのですが、「なぜ君がこれをやるんだ? 原体験を教えてくれ」と聞かれて。

「原体験? 飲食店好きなんです。飲食店でバイトしていました」と言ったら、「全然だめだ。」と。

結局見た目もあまりVC受けするタイプではなかったことも相まって、資金調達が全くできませんでした。

町田
メンタリングはしてもらえるけれど、そこから先に繋がらないということですか?

松村
そうですね。他にも「会社辞めてからこい」とも言われたのですが、最初に言ったように借金が200万円くらいあったので簡単には会社を辞めることもできず。

その後悩みはしたものの、起業するという気持ちは固まっていたので、渋谷で一度リリースして売上とトラフィックをきちんと立てたうえで、もう1度VCに行こうと思いました。

町田
それで、シューマツワーカーの創業に至ったのですね?

松村
そうですね。なので、独立した当初は社食コレクションとシューマツワーカーの両方やっていました。

結果的に社食コレクションはいろいろありリリースできませんでしたが、シューマツワーカーは手応えがあったので、「株式会社 社食コレクション」でシューマツワーカーをやっていました。

町田
実際に独立して起業されたということは、「シューマツワーカーに命を懸けられる」というマインドになったということですか?

松村
いえ、僕に何か変化があって「これに命懸けられる」となった訳ではないですね。

よく起業したいという人に「松村さんみたいにリスクをとって起業しているのカッコいいです」と言われるんですが、僕自身、起業をリスクだと思ったことはありません。

おそらく起業がリスクだと思っている起業家はそんなにいないと思います。

むしろ、早く起業しない方がリスクだと思っているので、もちろん一生懸命やっていますが「事業に命を懸ける」という感覚はないですね。

町田
なぜ「早く起業しないことがリスク」と思われるのですか?

松村
ガッキーですね。

早くやらなくちゃいけないんですよ。

町田
ガッキーさんのインパクトが相当大きかったんですね。

松村
そうです。早くやらないとヤバいと思っています。

あとは、承認欲求と競争心が強くて、誰にも負けたくないという気持ちがあったからだと思います。

町田
もともと持っている性格も往々にして重要な要素なのかもしれませんね。
本日は起業に到るまでのお話をしていただきありがとうございました。

松村
ありがとうございました。


嬉しいグォー!これからも応援よろしくグォ!
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2019年11月15日amiはINITIALに生まれ変わりました。スタートアップの今と未来を徹底解説。資金調達をはじめとした定量面での分析情報、起業家や投資家への独自取材による充実のコンテンツをお届けします。https://initial.inc/
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