20181129_POL加茂さん

「強い組織は、年齢に左右されない。」多様なメンバーがまとまる組織の3つの特徴

本記事は、POL加茂さん@KamoMichiakiのライブ配信の様子です。

株式会社POL 代表取締役CEO 加茂 倫明さん

amiファシリテーター佐久間(以下、佐久間)
POLの加茂君に来ていただきました。

どういう事業をやっているのか知らないという方もいると思うので、まず簡単にご説明をお願いします。

POL加茂さん(以下、加茂)
POLの代表の加茂と申します。

POLは、設立して3年目に入る会社でして、研究関連市場をテクノロジーで革新し、科学と社会の発展を加速させることをビジョンにしています。

研究者や理系学生といった研究に関わる人の周りには、推薦で進路を適当に決めてしまう、研究費が足りないといった多くの課題があるので、それらを全て解決し、科学と社会の発展スピードを加速させたいと考えています。

具体的にやっている事業は2つあります。

1つは理系学生版のLinkedIn、「LabBase」という、研究内容を書いておけば企業からスカウトが来て、研究と就活が両立できるサービスです。

もう1つは、「LabBase R&D」という、企業と研究者さんの共同研究をマッチングするサービスです。

佐久間
われわれユーザベースグループでも使わせていただいています。

加茂
4~5人のエンジニアさんの採用が決まってますね。

佐久間
ありがとうございます。今、学生さんなんですよね?

加茂
そうですね。

東大の工学部3年生で、僕も理系学生です。両親がどちらも大学で働いていて、父は大学教授ということもあり、この事業をやっています。

僕自身も「研究したいな」とは思っているんですが、僕1人が研究するよりサポートする側に回ったほうが、絶対に社会がよくなると思っています。あとは、会社が楽しいというのもあって、なかなか大学に戻れないんですよ。

※本文中の写真は、amiライブ画面のキャプチャーです

佐久間
最近、資金調達されましたよね。それに関連する記事の中で、「キャッシュフローでも黒字になっている」と書かれていて驚いたんですが、それでも資金調達されたというのは、どういう意図なんですか。

加茂
キャッシュフローが黒字といっても、小さくまとまってもいけないですし、あまり胸を張って言うことではないなと思っています。

1つのサービスである「LabBase」だけを回していこうというよりは、いろんな研究関連の解決するいろんな事業をどんどんつくっていくつもりです。

それぞれ事業のシナジーや、独自の強みを発揮させたいと考えているので、サービスをめちゃめちゃつくるつもりなんですよ。

2つ目の「LabBase R&D」以外のサービスをつくろうとしているので、エンジニアや事業開発の人材採用も含め、まだまだ投資しないといけない。

あとは、我々のビジョンをすごく応援してくれたり、シナジーがあるような、エンジェル投資家の方や事業法人さん、こういった方を巻き込みたいというのが今回の狙いでしたね。

佐久間
選択と集中は重要かもしれないけれども、加茂くんが取り組む分野は、そもそも事業があまりない世界。そこでたくさんの事業を展開して、世間のムーブメントを徐々に起こしていく、そんな意図ですかね?

加茂
分散しすぎると価値が失われてしまいますし、すごく難しいですが、「何が屋台骨か、何が本筋なのか」を明確にしつつ、いろんなチャレンジをするというイメージですね。

その両立を、悶々と考えながらいろいろトライしているという感じです。

佐久間
なるほど。悶々としている中で、新たな仲間に入っていただいたと。

加茂
もともと研究者で今はビジネスやっている人や、ユーザーの気持ちも分かりつつ、開拓戦略も一緒に考えられるという人に仲間になってもらいました。

佐久間
ムーブメントを起こすための仲間ですね。

加茂
そうですね。

佐久間
今日は、組織についてお聞きする時間にしたいなと思っています。先ほど、控室で話を伺ったら、すごい特徴的な組織づくりをされていると。そこについてぜひお聞きしたいです。

組織の3つのユニークな特徴は?

加茂
組織については、3つユニークなポイントがあると思います。まず1つ目ですが、37歳差のパートナーと共同創業しています。パートナーが還暦なんですよ、今。

佐久間
すごい。(笑)

加茂
2つ目ですが、15名ほどいる社員のほぼ全員が僕より年上です。実際、45歳くらいの人もいたりします。

3つ目は、社員15人に対して100人ぐらいインターン生がいるということですね。

佐久間
共同創業者が37歳年上、社員もほとんど年上、インターン生が100人。(笑)

加茂
組織戦略などのアドバイスもいろいろあるんですけど、うちの会社とほかの会社でバックグラウンドが全然違うので、あんまり鵜呑みにできないというところが難しいですね。

「自分たちで、自分たちの会社をどうすべきか考えなあかんな」と。難しいですけど、それは独自の強みにもなるかなと思っていますね。

佐久間
その3つのユニークな特徴を揃えたのは、どういう考えや思いがあったからなんですか。

加茂
2つ目の年上というところに関しては、そこまで意図的ではないんです。若い僕が言うのもあれなんですけど、正直、年齢はそんなに関係ないなと思っていて。

佐久間
23歳ですもんね。(笑)

加茂
どれだけ年齢やキャリアを重ねたとしても、素直さや謙虚さや学習する姿勢をもっていれば、人は若いと思っています。そういう年齢とかにこだわらず、年上でも臆せずに採用面談していったらそうなったというのが2つ目の部分ですね。

1つ目の歳の差コンビについては、意図的なところもあります。学生起業なので、社会人経験もなく分からないことだらけなので、ひたすら人を巻き込もうと。

ちょうどいい出会いがあって、その人がたまたま37歳差だったという感じです。経験豊富な人と一緒にやりたいなというのはありつつ、出会った人が思ったより歳の差が開いていたという感じです。

もうちょっと若いかなと思ったんですけど、登記するときに歳が分かりました。(笑)

佐久間
今、通常の組織の方法論がなかなか通用しないというお話がありましたけど、ユニークな組織ならではの苦労ってどういうところにあるんですか?

ユニークな組織ゆえの苦労

加茂
インターン生の数が100人と、社員数より圧倒的に多いので、いわゆる「何十人の壁」みたいな課題が、社員組織よりもインターン組織で早めに起きるんですよね。

インターン組織のほうが先に30人規模、50人規模とか、100人規模になるので、そちらでまず体験できるというのがあります。

実際の「壁」というのが、北海道大学から九州大学までインターン生が散らばっていてるように、全国に学生がいることですね。そして、学生なのでフルコミットできないということ。この2つが難しいですね。

ある程度コミットしてほしいし、コミットしないと経験があまりない学生にパフォーマンスを出してもらうのは難しいという面もある。一方で、研究で忙しい理系学生に時間を割いてもらっているので、どう折り合いをつけるか。

あとは、会社の事業と人材育成や人材輩出によって社会をよくしたいという思いが僕の根本にあるので、彼らメンバーの成長にもコミットしたい。

そこまで僕が直接見ることはなかなか難しいので、学生のマネージメントも学生にさせないといけないんですが、その学生のリーダーシップをどう育成していくか、マネージメントスキルをどう育成するか、その辺りがすごく難しいところですね。

佐久間
聞いているだけで辛くなりそうな。(笑)

加茂
めちゃめちゃ難しいと思いますね。

佐久間
今の発言で面白いなと思ったのは、難易度は高いけども、「先にそれを体験できる」ということ。

「経営って既知感だ」という人もいて、体験と学習によってどれだけあるあるをつくるか、それによってどう対応していくか。

シリアルアントレプレナー、経営をたくさん体験した人は強いと思いますが、そのサイクルがPOLはできているということですね。

加茂
そこは課題もまだあるんですけど、取り組むべきだなと思っています。

面白いのが、「全国に学生メンバーがいる」ということが、事業戦略でも組織戦略でもすごい肝になっているということです。

事業戦略的には、LabBaseなどのサービスを全国各地で、アンバサダー的にめちゃめちゃ広めてくれるんですね。就活意識がすこし低い理系学生とか、情報感度が低い研究者にうちのサービスを広げてくれてるので、肝になるんですよ。

組織戦略的にも、全国に眠っている超優秀なポテンシャルのある学生がインターンから入って、そこから新卒で入るというケースが出始めています。この超優秀なメンバーを仲間になってもらいやすいというのは、長期的にプラスに働いてくるなと思っていますね。

佐久間
ちょっと意地悪な質問をしていいですか。

加茂
もちろんです。

佐久間
学生団体でビジネスを始めるときって、就活ビジネスにはすごく行きつきやすいですよね。そこで特定の大学、特定のサークルから始めて、徐々にいろんな大学と連携して広まっていくというのは、過去にたくさんあったと思うんです。

そういった学生がはじめるビジネスと一線を画して、POLがちゃんとした100人のインターンの組織をつくれている理由って何ですか?

会社の成長のカギ

加茂
一番大きいのは、ビジョンですね。

「本気で信じているビジョンのデカさ」というのが一番大きくて、そこに準じて戦略思考とマネジメント力があるメンバーが比較的普通の団体より多かったということだと思います。

僕らは本気で、「日本の科学関連の課題を解決をして、科学技術大国にしたい」というデカいビジョンを掲げています。

少し攻撃的な言い方になりますが、多くの学生団体は小さな旗を掲げて、その中で自己満足に陥るケースが多いと思っていて、そこが違いかなと思います。

あとは、それに向かって本気で人生賭けてやっているというところと、戦略思考でマネジメント力がある経験豊富な社会人や、吉田さんというパートナーもいるところだと思います。

佐久間
なるほど。3番目がとくに気になりました。

ビジョンの大きさというのは根本だと思うんですけど、やはり100人の学生の組織であればたぶんほかにもたくさんありますよね。

そこにいろんな社会人、ビジネス経験を積まれた人たちと融合できていることがPOLの強さだと感じています。そこをぜひ、具体的に知りたいです。

加茂
たとえば、実際にやっている取り組みでいうと、全国の学生メンバーを何百万円もかけて東京に呼んで合宿をしています。

社員も一緒に、本気で「POLをどうしていこうか」「POLにとってインターンとは?」ディスカッションしながらワークショップをやっているんですよ。

ほかにも、シャッフルランチみたいに、社員とインターンを混ぜてランチするとか、そういう取り組みをいっぱいやっているんですよ。

根本にあるのは、経験豊富な方でも、スキルだけでは採用していないということ。

POLには「自分だけじゃなくて、メンバー・会社・ユーザー・クライアント・社会と、一緒に成長していこうよ」という、「Growth Together」という考えがあるんですが、それを体現しているメンバーが多いからだと思っています。

実際に「若造が」みたいに思う人はいなくて、「POLにとって、ビジョンを実現するためにインターンの人はすごく貴重だね」というのをみんなが分かっているし、リスペクトできている。それが、ベースとして一番大事なところかなとは思います。

だから、合宿をしてもみんな嫌々じゃなくて、喜んで参加してくれます。

佐久間
要するに、加茂くんが違うという気がしてきました。(笑)

それぞれの熱量の大きさや、ビジョンと価値観が重要で、そこに合致した人を仲間として集めていく。

これって、会社を経営して数年経って気づくものだと思うんですけど、どうしてこの段階で気づいて、ビジョンと価値観を中心に据えた組織経営ができているんですか?

加茂
1つは、吉田さんという共同創業者の影響が大きいですね。彼は、「事業と同じくらい、組織が大事」とずっと言っていて。どれだけ強い事業があっても、それを実現する強い組織がないとできないということです。

それを創業期から言われていたので、すごくインスパイアされていますね。

あとは、僕自身、メンバーが時間を費やしてくれていることがめっちゃありがたいなと思っているんです。皆を本気で幸せにするために、僕たちが本気で幸せにできるような人を採ろうと思っています。

会社のビジョンと一致していないとお互い不幸ですからね。

佐久間
最後に、POLが2019年に目指しているものを聞いて終わりにしたいなと思います。

加茂
新規事業をいっぱい仕込んでいます。

最初は色々な研究関連の課題の中から、人材の課題から入り、やっと事業が立ち上がったという感じですが、それ以外にも仕込んでいる研究関連のいろんな事業が見えてくるかなと思います。

本気で、POLが日本の科学を加速させていることが、より対外的にも分かりやすく出てくるんじゃないかなと思っています。

やることが多い分、仲間も必要なので、めちゃめちゃ募集しています。

佐久間
今日はありがとうございました。

加茂
ありがとうございます。

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