20190320_TeNKYU菅さん

「4割ぐらいは自分のエゴ」徹底したユーザー目線のスマート電球に隠された狙い

ライブアーカイブ

起業家紹介

株式会社TeNKYU 代表取締役 菅 英規

自分が欲しくないものを売りたくない

amiファシリテーター 松岡(以下、松岡)
本日はTeNKYUの菅さんに来ていただきました。よろしくお願いします。

まず初めにどのようなサービスをされているかご説明頂いてもよろしいでしょうか?

TeNKYU 菅さん(以下、菅)
よろしくお願いします。

僕たちは、電球自体にアプリをインストールして機能を加えるプロダクトを作っています。

天気を色で表示するといった任意の情報を色で表現できるのと、人感センサーが付いているので、防犯や見守りにも使うことができます。

松岡
光るだけの電球じゃないということですね。

今日は、TeNKYUというサービスについて深掘っていきたいと思っています。

AlexaやGoogleスピーカーの影響で、スマート電球も最近は流行ってきているかなと思うのですが実感はありますか?


ソニーさんがやられているシーリング型の見守り電球やスピーカー内臓のものが出てきたり、最近ちょこちょこ話題になっていますね。

他にも電球のスタートアップができているので、流行ってきているんじゃないでしょうか。

松岡
前回の配信中にHueというスマート電球とTeNKYUの違いはなんですか?というコメントが来ていました。


Hueさんと比べてTeNKYUは設置の自由度が高いです。Hueさんを付けるとなるとネットにつなげるために、自宅のルーターにブリッジと呼ばれる特別な機械を付けなければいけません。

松岡
電球以外に、ほかに機械が1ついるということですか?


そうなんです。TeNKYUはWi-Fiが通っていれば、どこでも付けられるのが特徴です。

あとは、人感センサーがTeNKYUは一体型で内蔵されているので、電球を設置するだけで防犯や見守り機能があるのも違いですね。

松岡
Hueさんはわざわざ別の機械をもう1つ設置する戦略をなぜ取っているのでしょうか?


これは僕の予想ですが、Hueさんの製品を買った後に、ほかの製品を繋ごうと思っても「ブリッジが使えるからHueのものを買おう」となりやすいからじゃないでしょうか。

松岡
ソニーのテレビと連動するから、ソニーの録画レコーダーを買っちゃおうみたいイメージですね。

逆に、なぜそういう戦略を菅さんはお取りにならなかったのですか?


自分が使っていて面倒くさくなると思ったからです。

自分だったら「普通は何も追加しなくても電球は付けられるのに、なんでわざわざ付け足さなきゃいけないの?」と思います。自分が欲しくないものを売りたくないじゃないですか。

松岡
ユーザー満足度がどれくらい上がるかを、一番重要な指標に持ってきたということですか?


そうですね。使う人がどれだけ面倒くさくないかを突き詰めた結果、いまのプロダクトの形になりました。

僕自身も面倒くさいものは全部省きたいので、TeNKYUはアプリを開かずに機能する設計にもなっています。

10歳で感じた理想のかたち

松岡
昨今、操作の方法や情報取得の方法が音声にシフトしていますが、これからはどうなっていくと想像されていますか?


自分の生活の動線の中に、より組み込まれていくんじゃないかと思っています。

たとえば、出掛けるときは必ず玄関に行きますし、ご飯をつくるときは特に意識せずに台所に行く動線になっていますよね。それと同じで、行動がトリガーになり操作するのではなく、勝手に情報が降って来るような設計になると思います。

松岡
いつその発想に至ったのですか?


「動線の中で勝手に情報を教えてくれ」と思ったのは、テレビのリモコンをいじっていたときからなので、10歳ぐらいのときからだと思います。

洗濯機に対しても同様で、昔の洗濯機は二層式だったので、洗うところと脱水するところがまず別れていましたし、そのあと、さらに取り出して畳まなきゃいけないのはおかしいと思っていました。

松岡
そういった意味では、TeNKYUは菅さんの中では理想に近いかたちのプロダクトですか?


何もしなくていいのが理想だったので、TeNKYUは理想に近いです。

松岡
今は天気のお知らせや見守り機能が実装されていますが、今後はどのような展開を考えていますか。


機能の要望はいろいろ頂いていて、「天気はどうでもいいから、代わりに波の高さを教えてくれ」「いつもゴミの捨てる日を忘れてしまうので教えてくれ」といったものがあります。

松岡
コメントでも「だるいときに応援してくれる、励ましてくれる」「子どものゲーム時間の始めと終わりを知らせてくれる」「近所のスーパーやAmazonのセールの予定を知らせてくれる」といった機能の要望がきていますね。

あとは、照明が行動のルーチンを先読みして動くという要望もきています。


RSS的(ニュースやブログなどの更新情報を配信するため技術)に好きなアーティストやアイドルのブログが更新されたら光るとかも面白そうですね。

欲しいのは電球の「じいや」

松岡
こうやってユーザーの方からたくさんの意見が出てくるということは、電球はまだ未開拓な部分が多いということでしょうか。


多いですね。スマートスピーカーも、流行ってきている雰囲気にはなっていますが、実際に使ったことある人ってたしか4%ぐらいだったと思うので、スマート電球ももう少し普及には時間がかかると思います。

これからスマートスピーカーや電球をはじめ、いろいろなIoT家電が流行るんじゃないでしょうか。

僕がこれをつくるきっかけも、「じいやが欲しい」と思ったことなんですよね。出掛けるとき、じいやは「おぼっちゃま傘をお忘れですよ」みたいに勝手に教えてくれるじゃないですか。

松岡
電球がそこまで多機能だったらドキドキしますね。


電球だけでできるとは思っていませんが、気付かせることはできるかなと思っています。

松岡
ちなみに、TeNKYUはいつ頃市販される予定ですか?


Makuake(クラウドファンディングサイト)で購入していただいた方々に5月末に出荷予定なので、6月中旬ぐらいから市販が開始される予定です。

松岡
皆さんのお手元に届く日も近づいてきますので、今の配信で興味を持たれた方はぜひTeNKYUさんのホームページをチェックしていただければなと思います。

いまのプロダクトの先は考えられていらっしゃいますか?


並列的に考えるのが得意ではないので、次のことは次のステージに行くときに全力で考えようと思っています。シーリング型や蛍光灯型もやりたいですが、まずは今の形に集中します。

ユーザーの声は答えではない

松岡
社内でプロダクトについてお話されるときに、ワクワクされる瞬間はどのようなときですか?


ユーザーにちゃんと役立つ機能を提供できるのか考えるときですね。見守りの機能を付けるときも、ちゃんと使う人が笑顔になってくれるのかを、チームでみんなで議論しながらニヤニヤしていました。

あとは、ユーザーの方の声を聞けるのもワクワクします。Makuakeさんで200名ぐらいの方に購入していただきましたが、その方の使っていただいた感想を聞けるのを想像すると楽しみです。

松岡
自分とユーザーの意見を取り入れる比率はどれくらいなのですか?


6割ぐらいはユーザー視点だと思いますが、4割ぐらいは僕のエゴが入っている可能性がありますね。

松岡
自分がやりたいこととユーザーさんの希望がかち合ったときは、どっちを取るか決めていらっしゃいますか?


決めていないですね。ユーザーさんの話を聞いて「たしかにそうだな」と思えば取り入れますし、「それは違うだろう」と思えばもちろん突っぱねます。基本的に満足しているユーザーさんは何も言わないので、ユーザーさんの声が正しくないことも往々にしてあります。

なので、ユーザーの声を元にして機能を実装するかどうかは、最終的に自分で考えて判断しなくちゃいけないと思っています。

松岡
その決定が正しいかの感覚は、社内の他のメンバーとも一緒になっているのですか?


基本的にブレないですね。

松岡
それは採用のときとかに見定めていらっしゃるからですか?


どうなんですかね、たまたまだと思いますよ。

「この人はこうだな」というのは、面接だけではなく一緒に働いてみないと分からないと思っているので。

松岡
今後組織が大きくなっていくなかで、こういう感覚を持った人に入ってきて欲しいというのはありますか?


感覚というより自分で考えて提案してくれる人と働きたいですね。

僕が言ったことを「あー、分かりました」と何も考えずにやるのではなく、「こうやったらいいんじゃないですか?」と考えて言ってくれる人のほうがいいですね。

松岡
自走できる人材ということですね。

今回は2回目の配信でしたがいかがでしたか?


昔からカメラの前や大勢の前でしゃべるのが苦手なので、相変わらず緊張しました。

松岡
TeNKYUが一般発売されるタイミングで、またご出演いただけれると嬉しいです。

本日はありがとうございました。


ありがとうございます。

文・写真:ami編集部

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ami

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