20190221_プレティア李さん_hirota

ARが普及した世界では、人は何に価値を見出すだろう?リアルに見出した可能性

本記事は、プレティア李さん(@yoshimilily)のamiライブ配信の書き起こしです。

ライブアーカイブ

起業家紹介

プレティア株式会社 李 禎みさん

特別な日に選んでもらえるサービスになった日

amiファシリテーター 佐久間(以下、佐久間)
今日は、プレティアの李さんをお迎えしています。

まず最初に、プレティアのやっていることを簡単に話していただきたいです。

プレティア 李さん(以下、李)
プレティア株式会社はひと言で言うと、新進気鋭のARエンタメスタートアップです。

佐久間
分かりやすい説明ですね。ARエンタメってなんですか?


いきなりそこを聞かれるんですね(笑)

今までエンターテイメントと言ったら、大きく2種類しかありませんでした。

1つ目は、会場を貸し切ってみんなで集まって盛り上がるライブなどのリアルなエンターテイメントです。

2つ目は、ネットフリックスのコンテンツ、スマートフォンゲームに代表されるような、インターネット上でユーザーの行動が完結するオンラインのエンターテイメントです。

私たちがやっているARエンタメは、このリアルとオンラインの2つを融合させたエンターテイメントです。

佐久間
なるほど。ARエンタメの代表例としては、「ポケモンGO」が有名ですよね。

ただ、ARエンタメというと「ポケモンGO」しか知らない人が多いと思うので、それだけではないARの世界を語っていただきたいと思っています。

まずは、プレティアさんが提供しているARコンテンツ『サラと謎のハッカークラブ』(以下『サラ謎』)の第2弾が来月公開されるということなので、そちらを紹介して頂きたいです。

このビデオを見た上で、視聴者の方に注目してほしい点はどこですか?


このビデオでは、「渋谷の街を歩き回りながら、ハチ公にスマートフォンをかざして謎を解いたり」「3Dキャラクターが出てきて会話をしたり」していますが、どれもゲームに参加していただくと実際に体験できる内容になっております。

佐久間
ポケモンGOは「街中でアプリを通してスマートフォンのカメラから見えるポケモンを捕まえる」というのがメインの楽しみ方ですが、『サラ謎』はどんな感じなんですか?

謎解きゲームなので、アプリ内の地図上に謎を解くためのヒントが出てきて、それを元に解いていくという感じですか?


『サラ謎』は、SFベースのオリジナルストーリーで構成されています。

「渋谷をサイバー攻撃から守るハッカークラブというプロ集団がいて、そこの入団テストを受ける」というのが第1弾の内容ですね。

さきほど、トレーラームービー見ていただいた第2弾は、「ハッカークラブの入団テストに無事合格してメンバーになった」ところからストーリーが始まります。

早速メンバーの一員として、事件解決の依頼が送られてくるので、「それを解決するために渋谷の街を歩きながら謎を解く」というのが第2弾の基本的な構成となっています。

その謎を解くのに、カメラのスキャン機能や、ARならではのギミックを使います。

ネタバレしない範囲でもう少し詳しく話すと、謎を解く過程でメンバーから「次はここに手掛かりがありそうだよ」といったチャットがアプリを通して飛んでくるので、それを元に指示されたチェックポイントに行ってスマートフォンのカメラをかざすと、仕掛けられている謎が出てくるという仕組みになっています。

佐久間
どういう人が『サラ謎』のメインユーザーなんですか?


最初に来ていただいたお客さまは、「もともとリアル謎解きゲームが好きです」という方や、「ブラウザ時代からの脱出ゲームが好きです」という方がほとんどでした。

なので、10代~40代、50代までと、かなり幅広い年代の方が『サラ謎』を体験しにいらっしゃいます。

リアル型の謎解きゲームが出てきたのはここ10年ほどですが、オンラインにまずハマって、そこからリアル型にもハマったコアな謎解きゲームファン方は、自分たちのことを「謎クラ(ネット用語の謎解きクラスタの略)」と呼んでいます。

そういう「謎クラ」さんが最初はユーザーとして多かったです。

最近は脱出ゲームに馴染みはないけど、「渋谷で2~3時間で遊べるし、新規性があって面白そう」ということで、デートでいらっしゃるカップルさんも増えています。

佐久間
誕生日のデートで来ていただいた方もいらっしゃるんですよね。


そうですね。その方も彼女さんの誕生日に、『サラ謎』を遊びにいらっしゃいました。

そういった意味で、少しずつですが『サラ謎』も、特別な日に選んでいただけるサービスになってきているのかなと思います。

佐久間
私の息子は今8歳なんですが、何歳から遊べますか?


一応、対象年齢は12歳以上となっています。

ただ、保護者の同伴があれば、それ以下の年齢でもお遊びいただけます。
参加料も12歳未満のお子さまからは徴収していません。

なので、親子連れで参加される方は多いです。

佐久間
息子と行きますね。

内定を蹴って起業の道へ

佐久間
私と李さんとの初めての出会いは、ユーザベース(amiの運営元の親会社)にインターンで来ていただいたときです。


インターンをしたのは、2016年の冬だったと思うので3年前のことですね。あのインターンは濃密な5日間でした。

佐久間
何がインターン中で印象的でしたか?


1週間という短い時間でしたが、実際に現場に入って業務に触れさせていただいたり、社員のみなさんと5日間過ごせたのは、ユーザベースさんのカルチャーを知るいい機会でした。

ただ、もともとはインターンをする予定はなかったですよね。(笑)

佐久間さんと就活の一環で面接をしたときに、「一緒に働いてみないと分からないから、1週間インターンしてみない?」という感じで、その場でインターンが決まった気がします。

佐久間
インターン期間中に李さんがアウトプットまできちんと仕上げて、ビジネスの成果を出していたことが印象に残っています。

もともと李さんは国連を目指されていましたが、そういったハイキャリア志向の学生さんには、頭脳先行的な人が多く、行動してアウトプットを出す部分が伸びしろになる人が多いですが、李さんには全くそれを感じませんでしたね。

インターンの最終アウトプットの出来もとても良かったので、一緒に働きたいと思い、採用オファーを出しましたが結局断られたという。(笑)


その節は、お世話になりました。(笑)

佐久間
その後、ほかのスタートアップにジョインするという話があって、気づいたら起業されていました。

「コンピュータが人間に寄り添ってくれる時代」が始まる

佐久間
そんな接点があった李さんの「ARに対する偏愛」をもう少し語っていただきたいですが、まず「李さんが人生をARに懸ける理由」をお聞きしたいです。


エンタメから離れてもう少しジェネラルな話になりますが、「コンピュータが人間に適応する時代をつくっている技術」という部分にAR愛を感じています。

これまでは「コンピュータに人間が適応していく時代」でしたが、これからは「コンピュータが人間に寄り添ってくれる時代」だと思っています。

「なぜ人間はパソコンでタイピングをする方法を覚えたり、スマートフォンのフリック入力を覚えるのか?」という部分に疑問をもっていて。機械を使いこなすのって、結構難しいと思うんですよ。

それに比べて、プロダクトにARという技術を取り入れて「デジタルとリアルの世界が融合する」ことで、人間がもっと直感的に操作できるUIになると考えています。

今までコンピューターを使うには、人間が使い方を頑張って覚えないといけませんでした。

この「覚えないといけない」という制約のせいで、リテラシーが高い人とそうでない人との間の情報格差が広がっているんじゃないでしょうか。

そういう課題を取り除く可能性をARは秘めていると思っています。

私の人生のミッションにおいては「機会平等をみんなに保証する」ことがキーワードなので、ARという技術が日常に浸透することによって、「誰もが直感的に機械を使いこなせるようになり、自分の能力をフルに発揮できる世界を実現できる」、その可能性にとても惹かれています。

期待と可能性が確信に変わった瞬間

佐久間
実際に事業に取り組まれていて、自分のARへの偏愛が深まった事件はありませんでしたか?

スタートアップは、壮大なビジョンと使命感が最初からあってスタートすると多くの人は考えていると思いますが、私はそうじゃないと思っています。

壮大なビジョンと使命感の欠片みたいなものを最初はチームのみんながもっていて、実際に事業に取り組む中でそれが育ち、確かな使命感が形成されていくと思っています。

なので、同じように李さんの偏愛が大きくなった瞬間や経験があったんじゃないでしょうか。


自分たちのサービスを体験したときの「ユーザーの笑顔」は、今の私の考えを形成するにあたって大きな影響をもっているかもしれません。

今プレティアでは、ARエンタメで『サラ謎』をつくっていますが、もともとはVR旅行サービスをつくっていた会社でした。

VR旅行サービスをつくっているときも、ARとは少し文脈が違いますが、VR技術の「人間の脳力をフルに発揮できるような手助けができる」部分に惹かれていました。

私たちがつくっていたVR旅行サービスは、「ヘッドセット被って360度動画を見ると、自分が行ったことのない場所に、まるで行ったかのような体験を得られる」擬似旅行体験を提供するサービスでした。

海外の友達に自分たちが作った日本旅行のVRコンテンツを見せたときに、「何これ、すごい!」「行ったことないのに、本当に行ったような気分になれる!」と目の前でとても感動してくれて。

そのときの友達の笑顔は、かなり鮮明に私の脳裏に焼き付いていますね。

そういったユーザーの笑顔を目の当たりにするという経験から、少しずつ自分の中でAR/VRに対する期待や可能性への確信が固まってきたという経緯です。

リアルの価値は絶対に消えない

佐久間
VRではなくARにコミットするきっかけになったことはありますか?


VR旅行サービスを一旦やめてピボットするときに、ユーザーインタビューをしながら、いろいろなアイデアを試していた過程でARにたどり着きました。

その頃は、自分たちが考えているサービスのターゲットになりそうな方をセンター街付近で見つけては、「ちょっとお話聞かせてくれませんか?」と言って渋谷のスクランブル交差点のスターバックスに連れてきてインタビューしてました。

佐久間
かなり怪しいですね。(笑)


その生活を1カ月ぐらい続けて、「この方にハッピーな時間を提供できるサービスって何だろう」と自問自答を繰り返していったときに、「なんだかんだ友達と会って、一緒に遊んでいる時間が一番楽しいです」という声が多いことに気付きました。

「どんなオンラインサービスやアプリが好きですか?」「なんでそれが好きなんですか?どうやって使っているんですか?」と聞くと、多くの方が「友達と会えないから使っています」と答えるんですね。

そこから「本当は友達と会いたいし、一緒に遊びたい」というユーザーの心の声が聞こえてきて、そのとき初めて「今までオンラインにこだわっていたけれど、自分たちがプレティアとしてやりたいことは、リアルを使って人との出会いを生み出せるサービスだ」と思いました。

佐久間
私は経営者として任天堂の元社長の岩田聡さんを最も尊敬していますが、彼がポケモンGOをつくったきっかけも、彼自身が「子どもがゲームをして家にこもる状況をつくってしまった」ということを反省し、子どもが外で遊ぶことを促進するゲームをつくりたいと思ったからだそうです。

そこで、Nianticさんと組んでポケモンGOをつくったというストーリーがとても好きです。


やっぱりリアルでの価値というのは絶対に消えないですよね。

どんなに技術が進歩しても、人間が社会的な動物である以上、他人とのつながりを求めて生きていくと思うので、「人とのつながりが豊かにならない限りは真にハッピーな生活や人生は送れないんじゃないか」というのが、プレティアの共通認識です。

佐久間
AR普及のためのキーポイントは、コンテンツだと私は思っています。

ポケモンGOも、ARかどうかは関係なくポケモンという世界的なコンテンツがあって、それをエンパワーしたものだから流行ったんじゃないでしょうか。

なので、ARが普及するためには、すでに存在するキラーコンテンツとタッグを組んでいくことが必要な気がしますが、どのように思われますか?


今はオリジナルコンテンツを社内でつくっていますが、有名なタイトルさんとコラボして作品をつくることも、もちろん前向きに検討しています。

佐久間
有名なアニメやテーマパークさんとコラボして、どこでも楽しめるAR版のテーマパークができたら最高ですよね。

「Grow true happiness」

佐久間
最後に、仲間を募集されていると聞いたのですが、具体的な職種と、働く上で重要視している価値観を教えてください。


一般にはまだ公開していませんが、募集しているポジションが3つあります。

1つ目がコーポレートマネージャー、2つ目がマーケティングマネージャー、3つ目がエンジニアリングマネージャーです。

1つ目のコーポレートマネージャーに関しては、攻めの組織戦略を考えられる方にジョインして頂きたいです。

プレティアは、現在フルタイムメンバーが10人弱のスタートアップですが、この1年でどんどん拡大すると思っています。

今も業務委託の方やパートタイムで手伝ってくださっている方を含めると、チームメンバーが30人を超えていることが先日分かりました。

なので、そういった現状を踏まえた上で、今から「日本を代表する企業をつくる」という視点から攻めの組織戦略を考えていけるような方を募集しています。

2つ目のマーケティングマネージャーは、『サラ謎』の魅力をユーザーに伝えられるようにプロデュースできる方を募集しています。

ARはまだ世の中にあまり普及していないですし、リアル謎解きゲームも徐々に認知度を得ていますが、まだ知らない方も多いなかで、この2つを組み合わせたサービスとなると、具体的にサービスの内容を想像できない方も多いです。

なので、そういった人たちにも、きちんと『サラ謎』の魅力が伝わるようなプロデュースができる方を、マーケティングマネージャーとして募集しています。

3つ目のエンジニアリングマネージャーというのは、エンジニアを束ねる方です。

とても優秀なエンジニアさんがうちにはいますし、すごいスピードでみんな手を動かしてくれますが、今後スケールに耐え得るような開発をしていくには、マネジメントをする方が必要だと考えています。

佐久間
プレティアさんとして大切にしている価値観やバリューを1個挙げるとすると、それは何ですか?


ホームページに書いてある5つとも重要なバリューなので、1つというのは難しいですが、「顧客ファーストでビジネスを考えていく」のは絶対にずらせない私たちの軸なので、「Grow true happiness」(ユーザーに真の幸せを届ける)のマインドを持っているかというのは重要な点だと思います。

佐久間
最後に今日のライブの感想をいただきたいです。


すごい楽しかったです。いろいろな質問を佐久間さんに投げていただいて、ARや弊社のサービス説明をご覧の方に対してできたので、とてもいい機会になりました。

最後に1つだけ報告なのですが、『サラ謎』の第2弾が3月9日から公開されます。

さらに、第2弾が公開される前に、第1弾を最後の駆け込みで2月21日から3月7日までやっているのでぜひ遊びに来てください。

また、私のTwitterをフォローしていただいてDMを送って頂ければ、500円割引クーポンを差し上げます。よければ参加してください。

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