20190325_CAFEPASS二方さん-01

「現状打破のカギは心理的安全」個人カフェに行くきっかけをつくるシンプルな方法

本記事は、cafepass 二方さん(@nino_cafetech)のamiライブ配信の書き起こしです。

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起業家紹介

株式会社Same Sky 代表取締役 二方 隼人

カフェチェーン戦国時代の代償

amiファシリテーター 松岡(以下、松岡)
本日はCAFE PASS(カフェパス)の二方(にのかた)さんにお越しいただきました。本日はよろしくお願いします。

おそらく初めてご覧になる方は、CAFE PASS(カフェパス)ってなに?と感じるかたもいらっしゃると思うので、ご説明いただいてもよろしいでしょうか?

CAFE PASS 二方さん(以下、二方)
はじめまして。株式会社Same Skyの二方と申します。

CAFE PASSは月額定額制でいろいろなカフェが使えるサービスです。最近、サブスクリプション型(定額制)のサービスは多いですが、その中でカフェに特化しているのがCAFE PASSになります。

松岡
amiをご覧の方にもカフェやコーヒーがお好きな方は多いと思いますし、私も好きなので週に3~4回は買うのですが、そのほとんどがチェーン店かコンビニのコーヒーです。

二方
安いですからね。

松岡
CAFE PASSさんで提供しているカフェはチェーン店ではないんですよね。

二方
そうですね。CAFE PASSでは個人でやっているような小さなカフェ・喫茶店に特化してやっています。

松岡
カフェのチェーン店は街中でそこらじゅうに見ますし、怒濤の勢いで新規オープンしている気がします。

逆に言うと、個人店はその勢いにやられて肩身が狭くなっているイメージがあるのですが、実際はどうなのでしょうか?

二方
カフェの店舗数はトータルで増えていると思いますか、減っていると思いますか?

松岡
チェーン店は増えているので増えていそうなイメージがあります。

二方
実際はカフェの店舗数は減っていて、その数がピークだった1981年の15万店舗ぐらいから、今は6~7万店舗と、半分ぐらいまで減っています。チェーン店はたしかに増えていますが、個人のお店がどんどん減っているので、トータルで見るとカフェ・喫茶店は減少しています。

松岡
「チェーン店以外のお店を探すのは難しいです」というコメントも来ています。15万から6万店舗まで減少していて、しかもその大部分がチェーン店とすると、個人経営のお店を探すのはすごく難しそうですね。
二方さんもそれを実感したのですか?

二方
そうですね。個人のお店を自分で探そうとすると、まとめ記事がずらーっと出てきますが、それを見るだけでも大変じゃないですか(笑)

なので探しやすさも含めて別のきっかけをつくることで、「目に止まったチェーン店に入る」という流れを変えたいと思っています。

心理的安全性がまだまだ低く感じられてしまう

松岡
個人店に行く人とチェーン店に行く人では、カフェ行くことに対するモチベーションが異なるのでしょうか?

二方
けっこう違うと思います。チェーン店は空き時間をつぶしたり、作業場所や商談に使うことが多かったり、おしゃれなチェーン店だとデートに使ったりします。

個人のお店はオーナーさんに会いに行ったり、その人としゃべりに行くといった、バーに近いモチベーションかなと思っています。

松岡
昼間のバーということですね。

二方
そうですね。

松岡
ということを考えると、個人のお店に行く人の年齢層は高い方が多いのでしょうか?

二方
そうですね。個人のお店に行かれるのは30、40代の方々が多いです。

松岡
ユーザーからすると、個人カフェの情報が分かりづらいのがハードルに感じます。

カフェを検索するとき、チェーンだと電源やWi-Fiがあるのが分かっていますが、個人店だとそういった情報も分からなかったりするので、行く敷居が高いイメージがあります。

CAFE PASSではその部分を解決できるのですか?

二方
解決できるかなと思っています。まさに敷居が高いと感じさせてしまうことが大きな課題なんですよね。

その原因として「1杯1,000円だったらどうしよう?」「コーヒーの知識ないけど大丈夫かな?」「注文できるかな?」や、「外から中が見えにくいな」などがあると思います。

CAFE PASSの場合だと事前課金なので、オンライン上でクレジットカード登録をして、プランに入れば、どのお店でメニューをオーダーしても事前課金以上に高額な代金を支払うことはないという安心感があります

メニューだけでなく、お店の外観や内観を写真で見られたり電源やWi-Fiの有無も載せているので、多くの人が感じる「情報がないので行きにくい」というハードルを、下げられるんじゃないかと思っています。

泥臭く足で稼ぐことが優位性

松岡
今までなかった情報を、プラットフォームとしてデータベース化していくということですね。

ただ、なかなかいままで表に出ていなかった情報を集めるとなると、店舗登録や情報収集がアナログになりそうなイメージがあるんですが、どうですか?

二方
その通りです。(笑)

個人カフェのオーナーさんの多くはお店に立っていらっしゃって、高齢の方もいらっしゃるので、Web上で施策を打ってもなかなか刺さりません。なので基本的には、CAFE PASSのスタッフがお店にお伺いし、加盟いただいています。

松岡
ということは、基本的にCAFE PASSに登録がある店舗は、CAFE PASSの社員の方が一度は訪れて雰囲気を知っている店舗になるということなんですね。

二方
基本的にそうですね。ただ、中には沖縄の店舗などもあり、さすがにそこには行けないのでお電話とかでお話をして加盟いただいているところもあります。

松岡
それでも最低限、1度以上のコミュニケーションは取っている店舗さんがCAFE PASSには登録されているということですね。

二方
そうですね。

松岡
「どのくらいカフェの登録があるんですか?」という質問が来ています。

二方
今、86店舗になりまして、東京にだいたい50店舗ぐらいで、愛知のほうで30店舗近く登録いただいています。

松岡
「個人店が見えにくい中、二方さんはどうやって見つけているんですか?」という質問もきています。

二方
他社さんのサービスになりますが、カフェスナップさんという個人のカフェを検索できるアプリがあるので、それを使って探しています。

あとはWeb上で、食べログ、ぐるなびといったグルメサイトをバーッと見て、個人店を1個1個ピックアップしていくという地道なことをやっています。

リアルに感じたカフェ文化の衰退

松岡
先ほど愛知でも展開をしているとお聞きしたのですが、二方さんは愛知のご出身なんですか?

二方
愛知出身です。大学を卒業するまで愛知にいたので、むしろ東京にはまだ5年ぐらいしかいません。

松岡
では、CAFE PASSをつくる上でも愛知出身という点はサービスにも影響しているのですか??

二方
もともと愛知のほうでいろいろなカフェや喫茶店を回っていたので、オーナーと繋がりがあったりします。あとは、愛知出身の友達がお店の人に勧めてくれたり、愛知在住のセールス担当がいるのが大きいです。

松岡
私の出身の福岡ではカフェはそこまでなかったのですが、名古屋では喫茶文化がそんなに市民の方の間に浸透しているのですか?

二方
朝は多くの喫茶店が満席になるんですよね。

高齢の方が多いですが、400円でコーヒーとトーストとサラダが付いてきたり、豪華なんですよ。それが一般化していて、朝ご飯を喫茶店で食べるのが普通という感じです。

松岡
なぜCAFE PASSを立ち上げようと思われたんですか?

二方
私が愛知県に帰省するたびに、今まで行っていた個人の喫茶店のお店がどんどんなくなっていったり、「お店存続のために営業時間を延ばしたら体を壊してしまった」というオーナーさんの声を聞くことが増えました。

カフェ・喫茶は販促費にお金を掛けられる業態ではないので、カフェに特化したサービスを提供する会社が少ないです。それなら、私たちでやろうということで立ち上げました。

リアルにカフェ文化の衰退を感じられたところが、起業する上でのポイントでした。

松岡
いまのサブスクリプション型に行きつくまでにいろいろな試行錯誤があったのですか、それともすぐに思いつかれたのですか?

二方
まずは課題を明確化していくというところから始めて、お店がどういう課題を感じているのかを洗い出しました。やっぱりチェーン店で100円コーヒーとかが出てくると、400、500円で喫茶店は提供しているので、その差をどうやって埋めるかを皆さん考えられていました。

私もそこの差をなくすにはどういう方法があるか調べていったときに、アメリカのカップスというアプリを知りました。

それが月額定額制でニューヨーク内の個人カフェのドリンクが飲み放題というサービスでした。この仕組みを日本にも持ってこれないかなと思い、いろいろなお店にヒアリングをしながら今の形をつくっていきました。

存続の分け目は「リピート率」

松岡
ヒアリングをする中で出てきた一番大きな課題はどういうものでしたか?

二方
1番課題を感じられていたのは、リピーターの獲得でした。

1回来ていただいたお客さんが、どうやったら2回目、3回目も来てくれるのか分からないというお店がとても多かったです。

松岡
そういうリピーター問題を踏まえると、サブスクリプションと相性がいいのではないかと感じたということですね?

二方
そうですね。うちのサービスは事前課金型で900円で3杯というプランと、4,860円で30杯というプランがありますが、事前課金すると基本課金した人は使うじゃないですか。

なので、複数回分をまとめて課金してもらうことによって何回も来てもらいやすくなるメリットがあるかなと思っています。

松岡
「CAFE PASSでは席予約などはできますか?」という質問が来ています。

二方
機能としては考えたこともありますが、お店側の負担が増えてしまうので現状できないようにしています。

席予約をできるようにすると、タブレットで確認するといった作業が増えてくるので、1人でやられているお店が多い喫茶店の場合、負担が増えてしまいます。そこでCAFE PASSの導入ハードルを下げるためにも、一旦はシンプルにして、ドリンクをオーダーするのみの機能にしています。

松岡
CAFE PASSを展開されるにあたって、現場の声を聞かれているだけに、たぶんすべての人の声に応えようとすると難しい面がありますよね。

要望はあるけど応えられない苦しみの具体例はありますか?

二方
カフェを利用する側のユーザーさんからいただくのが、事前オーダーしたいという声です。

たとえば、30分前にオーダーをして30分後にお店に行くと、お店側ではそれに応じてドリンクを準備しているので、来たらすぐ飲めるというアイディアです。

もちろん便利な側面もありますが、反面でコーヒーはすぐ冷めたり、アイスコーヒーにしても氷が溶けたりといった質の担保がすごく難しいので、ユーザーさんからのニーズとしては多いですが、お店のことを考えるとできないという例があります。

松岡
個人喫茶ですと、質にこだわっているのも1つポイントになっていることも多いので、その兼ね合いはすごく大変になってくるかなと思います。

コメントで「一見さんお断りとまではいかなくても、自分が客として歓迎されているんだろうかといったそわそわ感なしに入れて居心地がいい個人経営店があれば常連になりたい」ときています。

たしかに、フルオープンの個人経営店ってそんなに行ったことないと感じるのですが、それは私の心理的障壁のせいですか?

二方
本当にオーナーさんの人柄によるんですよね。(笑)

寡黙な人だと向こうから絶対に話しかけられないのでそわそわするという人もいますし、逆にそれが居心地がいいという人もいます。まずはいろいろなお店に行っていただいて、自分とマッチするお店をどんどん見つけてほしいなと思います。

松岡
CAFE PASSを通して、その心理的障壁も取り除いていきたいということですか?

二方
そうですね。意外と近くにこんなお店があったんだと気づいて行っていただき、それがきっかけでファンになってもらえればいいなと思っています。

「思いついてから半年でリリースしました」

松岡
「サービスアイデアを思いついてからリリースまでの流れってどういう感じでしたか?」という質問がきています。

二方
まずは、アメリカのサービスを参考にしていまのサービスアイデアを思いついてから、お店に「アメリカでこういうのあるんですが、お店としてこれって魅力的ですか?」というヒアリングをしました。

そうすると、「それは手数料いくらなの?」といった話になってくるので、適正値を探しました。

実際、アメリカでは売り上げの50%ぐらい手数料をもらっているのですが、日本ではその額は厳しいという声が圧倒的でした。そこで、たとえば、10%ならいけるよといったお声を集めて、日本でもできる条件を詰めてサービスの形を固めていきました。

そこまでいくと、それ以上いろんな人に聞きまくるのは時間がもったいないと思ったので、友達に声をかけてサービスの開発に着手しました。

2017年の1月ぐらいにサービスの構想を思いつき、その月に友達に声をかけてまずは情報検索サイトとして半年後にリリースをしました。

次はサブスクモデルをつくるために、その検索サイトを使って喫茶店にヒアリングを重ねていったという感じですね。

2017年7月に検索サイトをオープンして、2018年3月にMakuake(クラウドファンディングサイト)でクラウドファンディングをやり、ユーザー側にニーズがあるかを調査をしてから翌月の4月に正式にCAFE PASSをスタートしました。

松岡
すごいスピード感で進まれたんですね。

二方
そうですね。ただ、私が1人で会社を立ち上げて、開発は友達に手伝ってもらっていましたが、もし正社員で開発できるメンバーを3人とか採用できる体制を作れていたら、もっとスピードは出せたかなと思います。

見えてきた大手との差別化の可能性

松岡
この領域に大手さんが参入してきたら、一掃されるという危機感はあるのかなと思うんですが、それに対する戦略って持っていらっしゃいますか?

二方
たとえば、ドトールやスタバさんが同じモデルのビジネスを始めても、そのサービスを利用するお客さんはすでに週3~4回それらの店を使う人だと思うんですよね。

そうなってくると、トータルで見たときの利益ってそんなに変わらないか、むしろ落ちる可能性もあると思います。なので、大手は逆に参入には慎重なのかなと思っています。

また、そこがサブスクになったとしても、個人店とチェーン店では、最初にお話した通り、対応するニーズが違ってくるので差別化にはなるんじゃないかなと思っています。

松岡
たしかにそれは面白いポイントかなと思います。

まだまだお話をお伺いしたいところではありますが、残念ながらお時間が来てしまいました。

来月配信して頂く際には、CAFE PASSに出資しているエンジェル投資家の方とご一緒に出演していただけるかもしれないんですよね?

二方
そうですね。その予定ですがお忙しい方なので、弊社のメンバーとお話させていただくかもしれません。

松岡
初めての配信でしたがいかがでしたか?

二方
あっという間でしたね。(笑)本当に体感5分ぐらいでした。(笑)

松岡
ぜひ二方さんのTwitterや、amiのアプリ上で引き続き発信をしていただきたいなと思いますので、そちらもチェックしていただきたいなと思います。

本日はありがとうございました。

文・写真:ami編集部


嬉しいグォー!これからも応援よろしくグォ!
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ami

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