20190109ami_シタテル和泉さん

衣服産業をもっと創造的に。元大学教員が社会課題にビジネスで挑むワケ

本記事は、シタテル和泉さん(@shinobu_shiva)のamiライブ配信の書き起こしです。

シタテル株式会社 CTO 和泉 信生さん

amiファシリテーター町田(以下、町田)
シタテルのCTOの和泉さんにお越しいただきました。本日はよろしくお願いいたします。

シタテル 和泉さん(以下、和泉)
よろしくお願いします。

町田
まず初めに、シタテルはどのようなサービスかご説明いただいてもよろしいでしょうか?

和泉
シタテルは衣服生産のプラットフォーム事業です。

簡単に言うと、「服をつくりたい方に服をつくれる環境を1ストップで全て提供します」というビジネスですね。

町田
服をつくるうえでの構造的な問題が、業界レベルで存在しているんでしょうか?

和泉
服づくりにはたくさんの方が関わる必要がありますし、歴史も長い産業なので、様々なプレイヤーが色々な方法でコミュニケーションをとってモノづくりをしてきたということがあります。

そのため全体が最適化されておらず、「ここでやった話、あっちではどうだった?」みたいな問題が頻繁に起こっているんですね。

シタテルはその問題をITの力を使ってきれいに解決し、服づくりをしている方々のつくりたいものがスムーズにつくれる環境を目指しています。

町田
業界全体としてコミュニケーションが複雑化していて、どの人と連絡をとればよいのか分かりにくかったんでしょうか?

和泉
そうなんですよね。この業界では「連絡をとったかどうかの確認を電話でする」みたいな問題が頻発している現状です。

町田
もともと和泉さんはシタテルのアドバイザーというかたちでお手伝いされていたとのことですが、去年正式にジョインするに至ったきっかけは何だったんでしょうか?

和泉
シタテル代表の河野と出会ったのは、私が前職で大学に勤めていたときです。

そのときビジネスモデルを聞いてすごく面白いと思いましたし、社会的な価値もあるなと思っていました。

当時は大学教員という立場でしたけど、できる限り手伝いたいということでボランティア的にお手伝いさせていただいていたんですよね。

そこから4年ぐらい経ち今回ジョインするに至ったというのは、個人的なキャリアを考えたということもありますし、家族のことを考えたのも理由としてあります。

あとはシタテルという会社が世界に対してうって出るようなタイミングでもありましたので、「今ならいくか」みたいな、そういう思いでしたね。

だから、それを思いついてから「入社します」と言うまでは3日ぐらいでした。(笑)

町田
3日!すごいスピードです。

「ビジネスモデルが面白い」とお話が出たんですけど、具体的にどういうところに面白さを感じたんですか?

和泉
当初のビジネスモデルからは少し変わってきているんですけど、最初は代表の河野が縫製工場の現場を見たときに、「すごい忙しい時期と暇な時期があるせいで、なかなか経営が安定しない」ということに気がついたらしいんですね。

空いている時期は従来のアパレルのシーズンにはない仕事を差し込むことができれば、工場も盛り上がるし、今まで服をつくりにくかった人たちもつくれるようになるんじゃないか、という仮説からスタートしています。

町田
素朴な疑問なんですけど、和泉さんはもとから衣服や縫製業界に興味がおありだったんですか?

和泉
服が好きだったかと言われると、普通の人並みだったと思いますね。

すごいファッションイケてるを人を見て「ああ、いいなあ、すごい憧れるな」と思いつつも、「別に自分にそんなセンスないよ」みたいな感じだったんですよ。

この仕事を始めるまでは全然知識もなくて、本当に門外漢だったと思います。

町田
門外漢という状態にもかかわらず、最初にアドバイザーとしてシタテルを手伝われた理由はなんだったんですか?

和泉
大学の教員をしていたこともあり、社会問題を解決できる取り組みに携わりたい、という思いがありました。

昔から身体障害のある方に向けた研究もやっていたのですが、そこには自分自身の興味があったからだと思うんですよ。

シタテルのビジネスモデルは自分では思いつかない、すごく面白いものです。それがたまたま縫製業界に対するものだったということだと思います。

町田
本当に共感した理由は、「社会にどういうふうに貢献できるか」「社会で起きている問題をどう解決できるか」が明確だったからでしょうか?

和泉
そうですね。本当にそれが強いと思います。

町田
「どう社会に貢献できるか」に興味があったのは、何か具体的な経験があって?

和泉
自分自身のことを「社会をよくしたいと思っているいい人間」と言うつもりは全くないんですけど、たまたま自分が勉強してきて、さらに仕事にしたことが社会に役立ちそうと感じられたので、気分がよかったんじゃないかなと思います。

町田
りょうさんから、「服をつくるときにシタテルを使うのに適していない場合ってあったりしますか?」とコメントです。

和泉
たとえば、「1着だけつくりたい」という場合だと、基本的に販売できるクオリティのものをつくることになるので、値段が少し高くなるかもしれないですね。

うちは、最小は大体50着ぐらいからとイメージしていただけるといいと思います。

町田
ありがとうございます。

実際にシタテルにジョインされて、入ってみて何かギャップはありましたか?

和泉
ギャップはなかったですね。というのも、僕はどこに行ってもあまりギャップを感じれないという鈍感さがあって、どこでも楽しい人間なんですよ。そのおかげで本当に苦労がなかったですね。

また、新しいスタートアップという場所なので、大学に比べるとかなりいろんなことができますし、若い人も多くてエネルギーもありますから、今は本当に楽しいですね。

町田
具体的に、どういったときが楽しいですか?

和泉
今のこのシタテルのチームってみんなすごい、自分で考えて自分で動くんです、当たり前かもしれないんですけど、エンジニアにしても、アパレルビジネスのことをすごい考えて、みんな働いているんですよね。

「こうしよう」と言ったつもりはないんですけど、いつの間にかみんな営業に同行して行ったり、自発的に挑戦しているのがすごいなと思います。

町田
もう実際にエンジニアの方も営業に同行しているんですね。

ある意味、予想を裏切られるほどの、みんな自分で考えて動くという、そのメンバーの主体性がすごい楽しいということですね。

和泉
楽しいですね。

町田
なかなかそういう環境って、欲しいと思っても手に入らないと思うんですよ。どうしてそういう環境になったんでしょうか?

和泉
どうなんでしょうね。自分の力がどうかというのは分からないですけど、徹底的に「誰かが考えたこと、意見を出したことにしっかり向き合って議論をする」ことを心がけてはいますね。

大学にいた影響もあると思いますが、議論をして何かを生み出していくということがしみついているというのはあるんじゃないかなと思います。

町田
コメントで、「どこに行ってもギャップを感じない。羨ましい」ときています。たしかに人によってはけっこうギャップを感じてしまいますよね。

和泉
僕のバックグラウンド的な話をすると、父親がインド人なんですよね。

小さいときから、日本人でもないし、インド人でもないみたいな感覚があったことの影響はあるかもしれないです。

「自分がたまたまその場所にいる」みたいな、そういう感覚で育ってきたことがあるかなと思いますね。

町田
ありがとうございます。

次にお聞きしたいことは、「創造性」「クリエイティブ」というワードに対して、和泉さんはかなり意見をお持ちという印象なんですが、和泉さんにとってかなり重要な価値観なんでしょうか?

和泉
創造性が重要だというのは当然のことだと思うんですけど、一方で、理論とか理性もすごい大事だと思っています。このバランス感のとり方をいかに突き詰めていくかが重要だということですね。

僕自身は今、ITという理論的なところが強い分野にいるからこそ、イマジネーションといった感覚を強くしていきたいと考えているんだと思います。

町田
たとえば、どういうことをしてイマジネーションを表現するんでしょうか?

和泉
僕はけっこう散歩が好きなんですよ。

見かけたら変わってると思われるでしょうが、散歩している間は独り言をずっとしゃべっているんです。

たとえば、「こんな場合は、こうやってしゃべろう」という想像を実際にしゃべってみたり。1人で相当妄想していると思います。

町田
頭の中だけじゃなくて、実際に表現をしつつ。

和泉
そうですね。(笑)

「口に出して自分の耳で聞くと脳が違った反応をする」みたいなことは科学の世界でよく言われるじゃないですか。声に出すと全然違うなと思います。

町田
ふーみんさんから、「大学での経験がいきているなと感じる場面はありますか?」という質問がきています。

和泉
たとえば僕は今38歳ですけど、大学で若い人たちとずっと過ごしてきたので、感覚的な開きは少なくて済んでいるのかなと思います。

教員時代もかなり学生と一緒に時間を過ごしていましたし、議論することも多かったんですけど、そのときも常にフラットに、先生と学生というよりは1人の人間と人間で、「俺はこういう知識を持っているけどどう思う?」というようなスタンスで話をしてきたので、それは今のチームでも役に立っているかと思います。

町田
大学の経験があって、フラットに接して、議論することができているということですね。一方、フラットに接しにくいタイミングはないんですか?

和泉
自分がどう見えているか分かりませんけど、めちゃくちゃ抜けているので、「あの人はだめな人なんじゃないかな」と思われているんじゃないかと。(笑)

とにかく、チームとしてやりにくいことにならないように気をつけていますね。

町田
今の話を聞くと、きっとチームとの距離感がすごい近いんでしょうね。

和泉
そうですね。距離感は近いというか、ほぼないと思います。

町田
すごいですね。

第2回の配信がまだあるので、こちらでもう少し実際シタテルがどういった課題を解決しているのか詳細をお話いただければと思っております。


嬉しいグォー!これからも応援よろしくグォ!
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