20190201ami_ふんどし部星野さん

2000年前から変わらない健康問題の原因。解決のカギは「トライブ感」

本記事は、ふんどし部星野さん(@fundoshimuscle)のamiライブ配信の書き起こしです。

株式会社ふんどし部 代表取締役 星野 雄三さん

amiファシリテーター 町田(以下、町田)
今日のamiライブを開始したいと思います。

ふんどし部 星野さん(以下、星野)
こんにちは!

町田
コメントで「画力がすごい!」って書かれているんですが、たぶんami史上最も露出の高い放送となっていると思います。(笑)

星野
たしかに、ふんどし姿ですからね。

町田
まず最初に、星野さんがはふんどし部でどういう事業をなされているのか、ご紹介いただけますか?

星野
ふんどしの製造・販売と、あとは、オフィスワーカーのための生活習慣を鍛える「バディトレ」というフィットネスプログラムをやっています。

あとは、不定期にフェスを開催していますね。

町田
フェス?

星野
肉体を鍛えたあかつきに行われる、祝祭性を象徴する「フェスイベント」をやってます。

われわれは21世紀の身体を楽しむ事業として、ふんどしの製造と販売、フィットネス、そして祭り、この3事業を展開しています。

町田
具体的に、身体を楽しむというのはどういう感じなんですかね?

星野
「着る、鍛える、遊ぶ」この3つをテーマに身体を楽しむ総合的な体験を提案することでこの21世紀、AI時代に肉体の価値を再認識させ、積極的に身体に向き合う、ってことですね。自分がどういう動きをしているか、どういう肉体なのか、どういう人間であるのかというのを理解して楽しむということですね。

町田
ふんどしを履いて、身体を楽しむってイメージがあまり湧かないんですが。

星野
楽しむ、というのはやや広義ですが、ふんどしは、どちらかと言うと身体を積極的に思いやるウェアとして捉えていただければなと思います。身体を向き合うこと全体を「身体を楽しむ」、とここでは捉えていただければ。

町田
「なんで、ふんどしなんだろう?」という質問がよしたかさんからあるんですけど、それを簡単にご説明いただいてもいいですか?

星野
起業する理由ってみんな確固たるストーリーとして後付けしたがると思うんですけど、僕に関しては、ふんどしは留学時期に日本文化を伝える1つのガジェットだったんですよね。

そのとき僕はオーダースーツのことをやっていたので、スーツで起業するはずだったんですよ。

町田
だいぶ変わりましたね。(笑)

星野
スーツのスタートアップあるじゃないですか? そういうところのライバルになるはずだったんですが。

日本の文化を伝えるためにふんどしを使っていただけなんですけど、留学先でのふんどしの評価は、それこそ「なんでこのウェアを君は伝えないんだ?」と言われるほどでした。

僕はそれこそ15年間ぐらいずっと身体にかかわってきたわけです。鍛える、勉強する、研究する、教えるということをずっとやってきた。

そう考えると、そもそも自分の肉体や存在を誇り高く認識していないと、自分は「ふんどしマン」にはなれないなと思ったんですよ。勿論普通に皆にトライして欲しいとは思っているのですが。逆にあっちも「鍛えないと着れないです」と言われることもあり。

このふんどしが持つ身体性と文化性、これを海外に伝えたいなと思ってやっています。とりあえず今は、日本でふんどしを売ることと、人の身体を変えるということにフォーカスしていますね。

町田
もともと15年ぐらい身体にフォーカスしていて、最初はスーツで起業しようとしていたと。だけど、そこから180度ぐらい変わって「ふんどし」になった。

星野
180度…、いやでも、布という意味では同じだと思うんですね。5度ぐらいしか変わってないじゃん! 布なんだから。(笑)

町田
(笑)たしかに、そうですね。

それでは今日は、もう1つの事業である「バディトレ」に突っ込んでいきたいなと思っています。

さっき、「バディトレ」のざっくりとした説明があったんですけど、もう1度具体的に、どういうふうにやっているものなのか、お話を伺ってもいいですか?

星野
それを語るにあたって、フィットネスがどういう変遷を辿ってきたのかを簡単に説明します。

昔のフィットネス1.0は、場所に集まって1人で鍛えるか、30~40人でエアロビみたいなことをするという形でした。

そして今まさに流行っているフィットネス2.0は、ライザップみたいなパーソナルトレーニングです。

僕は3.0として、「コミュニティ型」というか、ミートアップ形式のフィットネスをやっていきたいなと思っています。

「バディトレ」というのは、体験を共有することで生活習慣を鍛えるということです。キャッチコピーは、「Build your lifestyle」なんですけど、「1から自分のライフスタイルを構築していく」ということをやりたいと思っています。

100年時代のライフスタイルをアップデートしようと思っているので、バディトレは短期間の痩身ではなく、働く人を疲れない肉体にする、ロングタームコミットメントをコンセプトとしております。そして100年生きる我々が最も重要なのは、
モチベーションを鍛える、ということ。

町田
モチベーションを鍛える?

星野
生活習慣を鍛えるということ。そしてそれを1対1ではなくてチームで行うということが、ほかのジムとの一番の違いだと思っています。

町田
なんでチームで鍛えるんですか?

星野
たとえばパーソナルトレーニングで正しい筋トレをすれば、大臀筋、大筋群を鍛えるとか、いわゆるインナーマッスルを鍛えることができます。

でも、自分追い込むということがなかなかできないんですよ。

町田
1対1の関係では難しいんですね?

星野
そう。そんなに空気感、トライブ感が作れていないから。

町田
トライブ感。

星野
ある種の集団心理みたいなのを逆に逆手にとって利用する。

たとえば、ライブとか1万人の群衆に突っ込んだら自分の筋破壊するぐらいまで鍛えて、めっちゃグッズをぶん回しているじゃないですか。

町田
たしかに。

星野
あれは1人で延々とできないように、フィットネスにおいてもトレーナーがついたところで延々とはできないんですよ。テンションが追い付かないから。

たとえば町田君に、「ここでバービーを無限にやってください」と言ったところで、5セットぐらいで「もう無理っす」と言うんですよ。

でもバディトレの現場に行くと、「5セットでも無理そうだけど、隣がみんなやっているから頑張ろう」と、自分自身である種、意識を刷新し始めるというか。

僕たちスタートアップの人たちは、たくさん勉強して、たくさん働いて、成長したいという欲求がみんなにあるじゃないですか。

肉体もそうで、自分の限界を超えると、次の日、すごいスッキリしたり、筋肉や身体が変わる。

今までのジムって2~3カ月でガッと痩せようとばかり考えていたんですけど、そうじゃなくて、体力が増すとか、疲れない体になるとか、眠りがめっちゃぐっすり深くなるとか、「これから数十年生きるために、この身体をアップデートしよう」という意識があれば、みんなモチベーション高くやっていけるんです。

コンフォートゾーンを超えたときは、みんな気持ちよくスッキリして帰っていくんですよ。ちなみに利用者はけっこうビジネスマンが多いです。

町田
部活の練習で1人で筋トレやるよりは、みんなで声出しながらやったほうがいつもよりはできるみたいなイメージですか?

星野
そうそう。そういう意味では、大人の部活という感じですね。

それこそスタートアップにいる人やハードワーカーの人たちって、豪華な風呂とか設備みたいな高級さを求めているわけじゃなくて、むしろ、ちゃんとしたホスピタリティのあるサービスに価値を感じてくれていると思っています。

町田
「バディトレ」の特徴や、ここを押したいというポイントはありますか?

星野
まだバディトレは僕自身に依存する仕組みになってしまっているので、今はひたすらマニュアル化して、アップデートに取り組んでいる最中です。

「何人ぐらいいるんでしょうか?」というコメントがきてますね。これは10人ぐらいでやっています。

町田
1回のレッスンということですか?

星野
そうです。いくらイベントでバズって100人来てもらっても、100人だとやっぱり人の顔を覚えられないんですよ。

今のところ会員数は2桁なので、会員さん同士で挨拶ができているんですよね。

地味に重要なのは、「〇〇さん、先週来ていませんでしたね?」と言われる環境。

町田
なるほど。(笑)それはサボったときとか?

星野
そうそう。そのとき人は「あ…」ってなるわけですね。

同じことがオンラインのアプリであるとすると、「〇〇さん、今日食べた食事アップしてくださいね」と通知がくるわけですよね。そんなの一瞬でフリックするじゃないですか。

町田
たしかに、「うるさい」みたいな感じ。

星野
それがリアルでふんどし男に、「なんで先週来ていないんですか?」と言われたら、「すみません」となるじゃないですか。オフラインで会った人間に言われれば意識が喚起されるということですね。

でも、アプリで「食事あげていません」「今日は筋トレ10分しましょう」って言われても一瞬でぶっ飛ばすじゃないですか。そういった人間の行動動線というものはすごい研究していますね。

町田
今の時代はコミュニティやオンラインサロンみたいなものがあるじゃないですか。

そこを敢えてリアルというところに着目したきっかけは何だったんでしょうか。

星野
サロンって今でこそ流行っているけど、中長期的に続くものとは僕は信じていなくて。

さっき言ったように、100人〜200人はいけるのかもしれないですけど、身体を週1~2回動かすにおいて、メンバーが多すぎるとテンションはあまり上がらないんですよね。

やっぱり深い関係をつくらないと、いい意味で自堕落な飲み会を蹴ってまでワークアウトするという習慣にならないんですよ。

アプリとかオンラインサロンってせいぜい数百円とか、5千円、1万円ですけど、やっぱり人というのは、人に対峙するサービスに付加価値を感じるはずです。

われわれはそれこそ数十万円の会費をもらっているので、オンラインサロン的に運用しないようにしていますね。

町田
敢えてそうしていると。

星野
あくまで「俺らはフィジカルから変えていくんだ」ということを愚直にやらないと、Webコンテンツとかアプリとか人工知能とかに頼りがちになるなと思っているので、初心を忘れないようにしています。

町田
オフラインでやる難しさは、属人的になってしまい、特定の人に負荷がかかってくるところがあるのかなと思うんです。

そういう難しさにもかかわらず、挑戦していくモチベーションはどういうところにあるんですか?

星野
起業していない人、たとえば病院の看護師さんに聞けば、「人が元気になって退院するのがうれしいです」と答えがかえってくると思うんですけど、それも一つのモチベーションですよね。

そういう身近なモチベーションと同じように、まず、太っていた人が普通の体系になると、身体に対するネガティブイメージが変わるんですよね。普通に戻れたということに価値を感じるじゃないですか。

さらに筋肉が出始めたりすると、自分がカッコよくなりたいとか、可愛くなりたい、きれいになりたいというモチベーションも生まれてくるんですよ。

町田
願望が生まれてくるんですね。

星野
セルフイメージが上がっていくんですよ。

毎日、本当に自分の身の回りで精いっぱいの人間が、「モテたい」とか「もっと人に何かしたい」と考えるようになったら、人間として明らかに成長しているじゃないですか。

町田
たしかに。行動変容していますね。

星野
ビジュアルの変化に加えて体が疲れなくなったことによって、仕事で新たなトライができるようになるとか、ネガティブなことにエネルギーを使わなくなっていく人たちをまざまざと見てきました。

そこはシンプルに、貢献性や社会性が高いなと思ってやっています。

逆に、アプリを用いて地球上の裏側の人に貢献したいかというと、そうではない。

町田
目に触れない人に対しては、それほど注力したいとは思わないんですね。

星野
そういう目に触れない人を対象にしても、テンションが下がると僕は思ってます。見たら分かると思うんですが、僕は原始的な人間なので。(笑)

町田
見た目で言えばたしかにそうですね。(笑)

これまでチームで鍛えるとか、そういうところに取り組む人たちがいなかったのはどうしてなんでしょうか?

星野
これは、スケーラビリティが低いからだと思っています。

パーソナルトレーニングのいい部分って、どれだけ怪しい人だろうと1対1で処理できるところなんですよね。別に何かを差別するわけじゃなくて、何かよく分かんない仕事とか、あんまりコミュニケーションとりたくないと思われるような仕事も全然OKなわけです。

1対1でコミュニティ化はされないから、ちゃんと広告費かけてマスにぶち込めば、それでいいんですよ。

でも、僕たちはセグメントとして、「エンジニア」とか「スタートアップ」って区切っているから、仲間が集まるわけですね。

逆に言うと、広告費をかけすぎて、よく分からないレイヤーの人が入った瞬間にテンション下がるんですよ。

コワーキングスペースには、「コミュニティマネージャー」という役職がありますが、それと似ているかもしれませんね。

身体に関しての造詣が深いことと、コミュニケーション能力が高くて人間の属性が分かり、人をつなげられる能力、この両軸がないといけないので、まだまだスケールしづらいなと思っています。だからこそ、やりがいがあるんですよね。

町田
星野さん的には、今すぐスケールさせることにフォーカスしていないというところですか?

星野
そうですね。

町田
ほかの別の部分に価値観を持っているんでしょうか。

星野
ふんどしは着実に販路を広げなきゃいけないし、トレーニングもオフラインなのできっちりやっていく必要がある。

売上規模については飲食業と同じように大きくしていけると思うので、まずは質が変化するまでやりきる必要があると思っています。

テクノロジーを表面上入れても根本的な解決にはつながらないと思っています。そもそも豊かになったら食べ過ぎて運動不足になる、って数千年は解決してない課題じゃないですか。

人が豊かになると、運動しなくなり、糖質や油を摂りすぎて病院に行くという問題は、古代ギリシャぐらいからありそうだけれども。

町田
「バディトレ」「ふんどし」といった手段を使ってこの問題の解決を目指しているということですね。

星野さんとしては、コミュニティをつくるというのは目的でもあるんでしょうか?

星野
目的ではなく手段ですよ、もちろん。身体が変わり、ライフスタイルが変わるのが目的ですからね。

そういう意味では、「コミュニティ運営」って言いまくるのは危険だなと思っています。「コミュニティ」とか「サロン」というのは、ビッグワードすぎてあんまり使わないようにしているんですよ。

われわれの取り組みは具体的な食、サプリ、運動するということが含まれているから、結果的にコミュニティ的な活動をしていると言えると思います。

町田
「コミュニティ」があったとしても、結局何をするのかがよく分かりにくいですよね。

星野
われわれの目的は、「自分のライフスタイルを刷新する」でいいんですよ。

だから、それぞれの目標が「体重を減らす」「体脂肪を減らす」「疲れにくい身体をつくる」と言う感じで全てずれていていいんです。「みんなで仲良く集まりましょうね」ではないんですよ。

一緒に鍛える仲間とは、トレーニングするときはちゃんと契りを結ぶ、という関係性でありたいということですね。

町田
その上でどんどんコミットしていくと。

星野
そうです。それで、筋を鍛える。

町田
なるほど。最後に、星野さんはどういう未来をつくっていきたいのかお聞きしたいです。

星野
さきほど少し話しましたが、ずっと解決していない問題として、「モチベーションの格差」があると思うんですよね。

町田
モチベーションの格差。

星野
「痩せたい」「きれいになりたい」「疲れない身体になりたい」「人生謳歌したい」とみんな口で言っても実行に移せないので、もちろん1つのネタとして言うんですけど、ブタ野郎、ブタ女になっていくわけですよ。

それは学習や自分の健康管理においても言えることで、やる気がない人に「それは根性とか精神力が足りないからだ」と言って終わりじゃダメだと思うんですよね。

モチベーション格差をちゃんと埋めるには、コミットできる環境、関係性があるかが重要だと思います。

町田
今まで「1人でやれ」と言ってもできなかったのを、チームで格差を埋めることで解決していくみたいなイメージですか?

星野
そうですね。

町田
ありがとうございます!

今日はお時間が来てしましました。星野さんはこの格好だと「イエーイ!」みたいな感じでいくのかと思ったら、すごいロジック立ててすごい話されて、そのギャップがすごかったですね。

星野
次回はアゲアゲでいきます。

町田
よろしくお願いします。(笑)星野さんへの質問はamiのアプリを開いていただくと投稿するページがありますので、そちらにコメントをいただければと思います。

それでは、今日も配信を見ていただきありがとうございました。来週は第2回目、アゲアゲで配信するということなのでお楽しみにしていてください。

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