トレーニングを「ハレの日」化すると人は続かない。自分の健康管理を日常化するサービスを求めて

本記事は、ふんどし部星野さん(@fundoshimuscle)のamiライブ配信の書き起こしです。

株式会社ふんどし部 代表取締役 星野 雄三さん

amiファシリテーター 町田(以下、町田)
それでは、今日の起業家の方をご紹介したいと思います。今日の起業家の方はふんどし部の星野さんにお越しいただきました。

ふんどし部 星野さん(以下、星野)
よろしくお願いします。

町田
今日は2回目の配信なんですけども、どういうサービスを今されているのか、ご説明いただいてよろしいでしょうか?

星野
ふんどしの製造・販売と、あとは長いスパンで人の生活習慣を丸ごと変える「バディトレ」という事業をやっています。

バディトレは、6ヶ月以上のロングタームで行われる「ライフスタイルをアップデートする」というコンセプトのトレーニングプログラムでして、すべてのオフィスワーカーの健康のために提供しています。筋生理学的な知見と綿密な食事指導をベースにしたチームトレーニングが売りです。

これらを通して僕たちは「身体を楽しむ事業」であると宣言しています。

町田
具体的に「身体を楽しむ」とは、どういうイメージなのかというのを少しご説明いただいてもいいですか?

星野
21世紀はAIの時代ですが、われわれ人間は100年ぐらい生きると想定されますよね。そんな時代に、自分が思いきり働くにはまず肉体が必要だと思うんです。

毎日身体がだるくて寝不足で、腹がごろごろしている状態ではなくて、いきいき生きられるように。

ふんどしも実際に身体を見せるウェアですから、僕たちなりに面白く、身体を鍛えられればなと思っています。

町田
本日は2回目ということで、もう少しバディトレの部分にフォーカス当ててお話を伺いたいと思っています。

バディトレはオフラインならではの大変さがあると思うのですが、どういうきっかけで始めようと思われたんですか?

星野
たしかに、パーソナルトレーナーであれば市場として分かりやすいですよね。

バディトレの「みんなでやると楽しい」みたいな体験は、原体験としてあるんです。それは「大人の部活」だなと思っています。

たとえばフットサルであれば、心臓がバクバクになりながらも、結局みんな走るじゃないですか。ボールは前にあるんだから、「俺、きついからやめるわ」とはならないわけですよ。そういう感じで、「渋谷トレーニング部」という活動を、渋谷のスペースを借りて10人ぐらいでやっていたんです。

町田
それは事業としてじゃなくて、趣味的なかたちで集まってやっていたみたいな感じなんですか?

星野
単発のイベントですね。どうやったらちゃんと単価とれるのかなって考えながら、サービスのプロトタイプをつくったわけですよね。

トレーニングを2時間ぶっ続けでやるんですが、プロテインを出したり、メンバー同士を交流させたりしながら、隔週か月1ぐらいでやっていました。

町田
実際にバディトレというサービスはどうやって始めたんでしょうか。

星野
アプリをただで配信するのであれば、敷居は低いじゃないですか。500円ぐらいだったら頭下げてお願いできるけど、20~30万円だとなかなかエグイですよね。

だから、やっぱりそこは慎重に進めなくちゃいけなくて。

まずは3,000円~5,000円の価格帯で、お金をいただくという、極めてローカル、小規模にやっていたのが始まりです。

町田
実際に2時間ぶっ続けのやつからちょっと変えて、2,000~3,000円のやつで、人がとりあえず来てくれるようなことを考えましたと。次にどういうアクションをとったんでしょうか?

星野
そこからはもうアンケートですよ。「これを続けられると思いますか?」みたいな項目を用意していました。

ワークアウトは月1回の「ハレの日」のイベントで、ふんどしを締めるというのは、「ハレの日」の現象なんですよ。

ハレというのは祭りの日、非日常の日、ケというのは日常の日。ハレの日は収穫の日として、日本酒を飲んだりお祭りをしたりするわけですね。でも、トレーニングが「ハレの日」化すると、人は続かないんです。

町田
非日常的なトレーニングになってしまうから?

星野
月に1回みんなで集まってワーみたいな、飲み会みたいなノリで筋トレしちゃうと、生活に組み込まれないんですよね。

逆に言うと、「月1でみんなで気合い入れて集まりましょう」と言うと、1回目2回目は来るんですけど、3回目には来なくなるんですよ。イベント事だと思われるから。

バディトレは週2~3回、運動が生活習慣になっていない人に来てもらう必要があるので、リスクを取って週2~3回の予定を押さえてもらい、「必ずこの日にやるので来てください」と宣言して、数人に参加してもらいました。

町田
20~30万円払うサービスに参加する人を見つけるのは難しくなかったですか?

星野
筋トレしたい人は一定数いるので、そこは意外に難しくなくて。パーソナルトレーニングでも3カ月ぐらいやるんだったら10万円程度は確実に消えるじゃないですか。

パーソナルより安いですよと言いながら、5人10人ぐらいのユーザーを最初は獲得できました。僕自身がパーソナルトレーナーの経験があり、ユーザーもその認識があったから、そっちにスライドできたと思いますね。

町田
「なんで複数人でやるのにパーソナルと同じぐらいの値段払わなきゃいけないの?」というような意見とかなかったんですか?

星野
それはいいご指摘ですね。実は、「みんなでやるから安いので来てね」と言って、価格を安くしていたんですよ。

町田
じゃあ、最初は今の価格帯とは全然安い価格帯から始めたんですね。そうじゃないと来てくれないと思ってそうしていた?

星野
そうです。それは事実ありましたよ。

ですがこの本当に数カ月めちゃくちゃアップデートして、価格も2倍~2.5倍ぐらいになったんですよね。「今まで自分一人で続いたことが無かった」という体験をアップデートしますし、フェイスtoフェイスの約束が習慣を確固たるものにしてくれます。

「日常に組み込み、サプリも渡して栄養も見ます」ということを生活設計レベルまで組み込んだら、付加価値がガツンと上がりましたね。

町田
日常の中に組み込むことがこのサービスの価値であり、強みになると気付いたきっかけはなんだったんでしょうか?

星野
ふんどしはイベント事で1回着けてもらうことをまずクリアしてもらう必要があるんですが、日常でトランクスを履いている人に、ふんどしを着けてもらうのは難易度が高いんですよね。

一方トレーニングに関していうと、イベント事にすればするほど余計みんな続かないんです。

僕は生活習慣をどうやって変えるのかは常日頃考えていたテーマだったので、「なんでこれ続かないのかな」と考えた結果「直接的な人間関係によって解決できるのではないか」という仮説を立てました。

今、「人は関係性において行動を変える」ということを証明しつつあります。

町田
その関係性というのは、具体的にはどういう関係ですか?

星野
要するに、「町田さん、今日も頑張っていますね」と何気なく言われちゃう関係です。

たとえばWebアプリで、「町田さん、今日も走りました?」と通知がきても、無視してフリックしちゃうじゃないですか。

それがもし星野から、「町田君、今日一緒に筋トレするって言ってたけどどうしたの?」って言われたら、急いで予定を確認すると思うんですよ。

追い込むんじゃなくて、「今日、町田さん行きます?」みたいな会話が行われるような動線をつくっているってことですね。

ユーザーさんのセグメントもスタートアップ関係だったりするから、普通に会話も盛り上がるんですよ。結果として、アプリよりははるかに高い拘束力を得ているんです。

町田
どういう手段で、そういった会話が生まれるように工夫しているんですか?

星野
Facebookグループといった既存のツールを使っています。最初はLINEのグループで全員食事報告をしていました。

町田
全員でやっていたんですね。

星野
「うまそうなステーキですね」みたいな感じです。

食べたものを上げなきゃいけないから、身体に悪いものは食えないし。うまそうなものを食ったら食ったでコメントも来ますからね。「そんなフルコース食ったら、身体を鍛えなきゃだめですよね」「いつ来るんですか?」みたいな話になります。

町田
コメントがそもそも来ない事態を防ぐために、最初からコメントしてくれそうな人を集めているんですか?

星野
そうですね。でも、トレーニングの中で関係性ができてくるから、お客さんだろうと「ちょっとコメントお願いします」みたいなコミュニケーションもできるんです。それは運営として一番重要だと思います。

町田
バディトレについて、今も仮説検証している段階だと思うんですけど、やっていった先にどういう世界観を実現したいんでしょうか?

星野
それはもう、人生が長いということが前提になったときに、人のモチベーション格差を埋めるということですね。

1人では変われないということ理解した上で、人はみんな変われるということです。

人は「人との関係性」や「社会性」によって、変わっていくんだということを証明しなくちゃいけないなと思っています。

町田
つまり、いわゆる1人では今まで変われなかった人が、バディトレを通すことによって行動変容するということでしょうか?

星野
そうです。要するに、気合いとか意思とか精神力では解決したくないんですよ。みんなそれで解決できるなら、精神力の強い人間はこの世界にあふれているはずじゃないですか。

大昔から生活習慣は変わっていないという状況を解決するということが、われわれバディトレのミッションです。

町田
具体的にそれを日常まで落とし込むとどういうような事象になるんですか?

星野
それは毎日全力を出せる身体になっているという状態です。凝ったりとか、疲れたりとか、言い訳していない状態にしたいんです。

抽象的に言うと、エネルギーが高い状態だと思っています。

町田
エネルギーが高い。

星野
肉体のことをやっている以上、人間のエネルギーをめちゃくちゃ高めたいんですよ。

今は社会背景としては機械化が促進されている時代だけど、一方で人間の肉体は重要であり、100年以上われわれは生きると考えられる。

こうなったときに、エネルギーが高い状態じゃないといけないですよね。

とくに、これを見ている人は、スタートアップ、もしくはそこに何かしらの希望を持っている人ですけど、われわれというのは、全力でダッシュしつつマラソンをしなきゃいけないので、この時代を乗り切るための肉体をマネージメントしましょうということをお客さんに伝えているということですね。

町田
バディトレはトレーニングですが、もっとほかのジャンルや領域に広げたいという考えはありますか?

星野
経営者でも得手不得手があるし、行動できないというのは要するにプライオリティが低いということなんです。

たとえば僕の場合であれば、税理士とミーティングすることは自分の中のプライオリティが低いんですよ。経営者として直接お客さんの声を聞くのは好きだけども、バックオフィスはめっちゃ苦手なので、時間取ってやらないと締切も延長されてしまう。

これをどうやってちゃんと生活に組み込むかというと、自分のタスクをToggleに入れるとか、全部Googleカレンダーに入れるとかですね。

こういうことを着実にやらないと、得意じゃないことはプライオリティが下がったままなんです。そこはシステマティックに解決したいと思っていて。

バディトレは半年行っているお客さんが、エニタイムフィットネスで自分で鍛えますと言っておきながら、そっちは2カ月に1回も行ってない人もいる。

町田
そうなんですね。

星野
バディトレには来るんですよ。逆にエニタイムフィットネスはいつでも行けるから仕事を優先するんです。

町田
さくまさんから、「b-monsterとかはハレの日感ある」とコメントがきています。

星野
b-monsterはハレの日というか、エンタメですね。エンタメ化すると一時的に楽しいんですけど、飽きた瞬間に行かなくなるんですよね。ゲームと一緒で、それが難しい。

バディトレもイベント化してしまうと、実際飽きられるんですよ。

でも、結局みんな筋トレするんですよ。筋トレというのは、要するにバーベルを使うとか、あれは飽きがこないんですよ。その代わりキツイですが。

町田
日常の中にいかに組み込むかが大事ですね。

星野
そうです。仕事もたぶんそうなんですよね。「時間できたら本読む」じゃないんですよね。「この25分は絶対に本読む」という予定を入れないと結局できないと思うんです。

町田
ということで、あっという間に時間が経ってしまいました。

あと、星野さんに、今日の配信を見た上で何か聞きたいことであるとか、あとは、アクションを何か起こしてみたいという方がいれば、ぜひamiのTwitterもそうですし、アプリの中でも連絡をいただければと思います。

星野
あとはね、身体のことだったら僕のTwitterの質問箱で、何でも聞いてください。

町田
それでは、今日も配信ありがとうございました。

星野
はい、また見てね!

町田
では、またよろしくお願いいたします。今日もありがとうございました。

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ami

起業家と未来の仲間をつなげる「ami」の公式noteです。 https://ami.live

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