20190222_KOANDORO大澤さん

「熱狂が次の熱狂を生みだす」一歩ずつ進んで見つけた自分の足で地に立つ生き方


本記事は、コアンドロ 大澤さん(@KOANDRO_)のamiライブ配信の書き起こしです。

ライブアーカイブ

起業家紹介

KOANDRO株式会社 CEO 大澤広輔さん

amiファシリテーター 松岡(以下、松岡)
本日は、KOANDROの大澤さんに来ていただきました。よろしくお願いします。

KOANDRO 大澤さん(以下、大澤)
よろしくお願いします。KOANDRO株式会社の大澤と申します。

松岡
KOANDROさんはどのような事業をされているのですか?

ソフトとハードで味や香りをグレードアップ

大澤
KOANDRO株式会社は、皆さんが家庭で毎日飲んでいるコーヒーの味や香りといったクオリティを、ハードウェアやソフトウェアを使ってグレードアップする事業をやっています。

直近だと、コーヒードリッパー製品のクラウドファンディングをMakuake(クラウドファンディングサイト)で去年の11月20日から今年の1月の後半までやっていました。

松岡
結果はどうでしたか?

大澤
結果的には、450人前後の方にご支援をいただくことができ、無事に目標金額を達成しプロジェクトを終わらせることができました。

松岡
おめでとうございます!(拍手)

今日、クラウドファンディングを成功されたドリッパーを実際にお持ちいただきましたが、こちらはどのように使うのですか?

大澤
これは、プラスチックのドリッパー製品ですが、コーヒーが出る部分を交換することで落ちる速度を3段階に調節することができるようになっています。

そうすることで、コーヒーの濃さを簡単に「薄い・普通・濃い」という3段階にセットアップできます。

さらに、これにセンサーを付けて、自分で淹れたコーヒーをセンサーを用いてセンシングできるものを作っています。それを用いて、ドリップしたコーヒーの温度や豆の量を入力することで、コーヒーの味を定量化し淹れ方のアドバイスをするWEBサービス「ドリップアドバイザー」を開発中です。

今年の中旬にかけてWebサービスのローンチを目標に開発を進めています。

松岡
今、お1人でやられていらっしゃるんですか?

大澤
2人でやっています。

ドリップアドバイザーのβ版は、すでにローンチしていますが、β版のアップグレードやハードと連携をしていきたいので、一緒にやっていけるエンジニアさんを今探している最中です。

松岡
コーヒーが大好きなエンジニアさんがいらっしゃいましたら、ぜひご連絡いただければと思います。

コーヒーの「ギャップ」が自分を動かす

松岡
ここまでコーヒーの話をずっとさせていただきましたが、コーヒーがもともとお好きだったのですか?

大澤
もともとは皆さんと同じで、家では大抵インスタントコーヒーを飲んでいて、たまにドリップしたり、しなかったりという感じでした。

あとは、ドトールコーヒーやスターバックスコーヒーに行って飲んでいたくらいです。

そんなとき、メリタというドイツのコーヒー機材のメーカーに転職して、そこで非常に美味しいコーヒーを飲む機会がありました。

それを飲んだ時に「すごい美味しいけど、なんでこんなに美味しいコーヒーの存在を知らなかったんだっけ?」と思い、コーヒーについて調べ始めたところ「家庭で飲んでいるコーヒーの64%がインスタントコーヒー」というデータを見つけました。

つまり、お店で飲むコーヒーと家庭で飲むコーヒーの間に大きなギャップがあったんです。それならその間を埋めたいと思ったのがこのサービスを始めたきっかけで、今もそれを目指してやっています。

松岡
コーヒー業界への転職をきっかけにコーヒ愛が生まれたということですか?

大澤
そうですね。一度、美味しいコーヒーに出会ってからは、コーヒーを飲みまくって、美味しいコーヒーにもいっぱい出会うようになりました。

松岡
なぜコーヒーにそこまで興味がなかったにも関わらず、メリタに転職をされたのですか?

大澤
コーヒーがやりたくてメリタに行ったというよりは、新しい領域で違ったチャレンジをしてみたいなというふうに思って転職しました。

ソニーと比べて比較的規模の小さい組織で、商品を生み出して、ユーザーとコミュニケーションが取れる会社を転職活動で探していたところ、メリタがマッチしたのが入社のきっかけです。

実際に入ってみたら、小さいからこそに全体を見れてコーヒーの本質的な良さをリアルに知ることができました

松岡
メリタに入ったことにでプロダクトの全体感を把握する経験ができたということですか?

大澤
そうですね。開発の視点でドイツとやり取りをしたり、工場に行ったりもしましたし、スポンサーとしてプロのバリスタの方たちやエンドユーザーの方とも関わることができました。

そういう意味で、事業に広い視点で取り組むことができた初めてのきっかけだと思います。

「コーヒーのパーソナライゼーション」

松岡
いまは、IoTとコーヒーを掛け合わせたものを作られていますが、ITのバックグラウンドはあったんですか?

大澤
ITのバックグラウンドは全然ないですね。

新卒でソニーに入って、その後メリタへ転職したのですが、基本的にはマーケティングや商品企画をしていたので、ITの業界やビジネスに直接関わったことはありません。

松岡
どういうきっかけで、IT×コーヒーという未経験の事業をやっていこうと思ったのですか?

大澤
最初はコーヒーの機材メーカーを始めようと思って、ドリッパーを作りました。

プロトタイプをつくって展示会に出て、エンドユーザーの方とお話をしていくなかで、感覚値として自分でドリップされているお客さんの3割ぐらいが、「自分でうまくドリップできているか分からない」や「美味しいコーヒー豆を買ったけど、その豆のよさを出しきれているか分からない」という感覚を持っていることに気づきました。

そのとき、ドリッパーからさらにもう1ステップ踏み込んで、コーヒーを飲まれる方をサポートする仕組みが必要なんじゃないかと思いました。

また、集合値の力を活用すれば、「コーヒーのパーソナライゼーション」ができるんじゃないかと考えるようになりました。

自分の力でコントロールできないことが怖かった

松岡
そこから実際に起業されましたが、もともと起業しようと思っていたのですか?

大澤
社会に出て数年目ぐらいから、自分の中で薄っすらと起業したいという思いを持っていました。

きっかけは2つあります。

1つ目は、自分の祖母の影響です。

祖母は耳鼻科の医者でしたが、95歳まで町医者として働いていて、最後まで自分の稼ぎで食っていたのをずっと見ていました。

祖母が死ぬまでの10年間、一緒に暮らしていたこともあり、目の前でその生きざまを見た影響は大きいと思います。

松岡
具体的にはどのような影響を受けたのですか?

大澤
そうですね、具体的には「組織といった外部的な影響で受動的に生き方が左右されるより、自分の力や足で地に立って最後まで生き抜いていきたい」と思いました。

松岡
なるほど。2つ目の原体験はなんですか?

大澤
2つ目は、父が外資系の企業に勤めていたのですが、僕が高校生ぐらいのときにリストラに遭いました。

細かいことは分かりませんが、それまで1つの組織一筋で戦ってきて成果も出していても、1つのミスでいきなりプレイヤーとして戦えなくなることが、自分の力が及ばないところで起きることに恐怖を感じました。

これも先ほどの祖母の話と被るのですが、そういう経験から自分の力で立ちたいという思いが生まれたのかなと思います。

熱狂が次の熱狂につながっていく

松岡
おばあさまとお父さまの姿をみて、「自分の力で生きていきたい」という想いを抱えていたときに、コーヒーという人生を懸けたいものが見つかったので起業したということですか?

大澤
最初から、「コーヒーに人生を懸けたいと感じたか」と言われると、そうでもない部分もあります。

最初コーヒーのドリッパーを作り始めたときは、サイドプロジェクトのようなかたちで、一歩ずつ「人生を懸ける意味があると実感できるか」を確認しながら進んでいました

確認していく中で、域値を超えたタイミングで起業した感じです。

松岡
閾値に至ったきっかけはなんだったのですか?

大澤
やはり一番は、お客さんの反応ですよね。起業するに至った、2つのきっかけがありました。

一番の最初の試作品を展示会に出したときに、実際にそれを見たお客さまの反応や目線、言葉がポジティブなものだったんですよね。これが1つ目のきっかけです。

2つ目は、プロダクトを発売し、実際に買っていただいたお客さまの声を聞いたときです。

買っていただいた方から「自分でドリップするときも使いやすいし、今まで一度もドリップをしなかった妻がこのプロダクトがきっかけでドリップを始めました」というコメントをいただきました。

そういうお客様の反応から「自分がここまでやってきたことは正しかったんだな」と実感できたことが、起業する際に大きな精神的サポートになったと思います。

松岡
サイドプロジェクトということは本業があったと思いますが、二足の草鞋を履くのは大変ではありませんでしたか?

大澤
大変じゃなかったですね。(笑)

サイドプロジェクトはじめた頃は、趣味としてやっているのか、自分のコアなものにしていくかを探る意味合いもあったので、そこまでマインドシェアを取られることはありませんでした。

あとは、本業もサイドプロジェクトもやっていて楽しいことをしていたので、非常に楽しんでいました。

もちろん、製品化に近づいていくといろいろな課題も出ますし、それをクリアしないと楽しいところにたどり着けないことがはっきりしてくるので、精神的にも肉体的にもきつい部分はありました。

ただ、そんな中でも苦しさが楽しさに相殺される感覚がありましたね。

松岡
熱狂しているという感覚が近いですか?

大澤
熱狂はやはりドライバーだと思っています。

そのうえで、続けることはとても大切だと実感しています。続けることで、熱狂が次の熱狂につながっていくと思います。

松岡
ありがとうございます。この続きは、3月8日に伺いたいと思います。

大澤
楽しみです。

今年の夏に向けてエンジニアさんを募集しています。

もしこれまでにない、コーヒーをテクノロジーで新しいパラダイムに変えていくことに興味がある方がいらっしゃいましたら、お声がけいただければと思っています。

応募はこちらから

松岡
ありがとうございました。

大澤
ありがとうございました。

文・写真:ami編集部

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