「雇用ではない出会いを」採用と相談の境界線がなくなる日を目指して

本記事は、スプレディ佐古さん(@masaaki_sako)、柳川さん(@hirominnnn)のamiライブ配信の書き起こしです。

ライブアーカイブ

起業家紹介

左:スプレディ株式会社 代表取締役 佐古 雅亮さん
右:Co-Founder & Community Designer 柳川 裕美さん

amiファシリテーター 松岡(以下、松岡)
本日はSpreadyの佐古さんと柳川さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

Spready 佐古さん(以下、佐古)
よろしくお願いします。

Spready 柳川さん(以下、柳川)
よろしくお願いします。

松岡
まずはどんな事業をされているかお話いただいてもよろしいですか?

「日本国内なら2人辿ればたいていの人と繋がれる」

佐古
僕たちは「CtoCの人のご縁を繋ぐサービス」を運営しています。

「どんな人でも知り合いを6人たどると世界中の全員と繋がる」という六次の隔たりという仮説がありますよね。狭い日本国内だけなら2人辿ればたいていの人と実は繋がれるんですよね。

Spreadyは、「法人が持つあらゆるジャンルの人を探したいという欲求を個人の「人脈」を活用することで満たすことができる、B with C to Cモデルのご縁を繋ぐサービス」を運営しています。

松岡
イラストを使って、その部分をもう少し詳しく説明していただきたいと思います。

佐古

法人の人探しといえば一見採用だけだと思われがちですが、直接的な雇用を前提としなくても、人を探すという行為を常に行っています。

たとえば、僕も今回初めて自分で会社をつくったのですが、「人を雇い入れるときの労務の届け出はどうするのか」など手続き系は分からないことだらけでした。なので、そういうことについて詳しい人に相談したいというニーズがあるんですよね。

「新規事業を始める時にその領域のエキスパートに話を聞きたい」「こういう人事制度を作りたいから、同じ経験がある方に話を聞きたい」など、企業の採用を前提としない人探しのニーズをCtoCで繋いであげることで解決するサービスがSpreadyです。

あくまでいまは仮説検証のビジネスモデルなので、正式にローンチする5月のタイミングで少し変わる可能性はありますが、とてもシンプルなサービスの形となっています。

法人から頂いた「こういう人に会いたい」というニーズを、サービスに登録して頂いているスプレッダーの皆さんに共有し、「こういうお知り合いの方はいないですか?」とお伺いします。

「その方、僕の知り合いにいるので」という方がいらっしゃったらキャスティングをしていただき、面談でお引き合わせいただくところまでいくと、面談報酬が発生するというかたちになっています。

これを今までは、ずっとアナログでやっていました。

松岡
アナログにやるとはどういうことですか?

佐古
そうですね。まだプロダクトがないので、法人さまと一緒に議論をして案件を作成し、スプレッダーの皆さんに「こういう方はお知り合いにいませんか?」と個別に共有し、繋いでいただくという流れを僕と柳川が人力で行っていました。

松岡
じゃあ、もう、お2人がプロダクトという感じですか?

柳川
私たちがプロダクトと言えばそうですが(笑)、私たちが直接手を動かして運営したり、仕組み化している感じです。

3月末にローンチ予定のβ版は、ビジネスモデルは変えずに、私たちが手動で行って得た知見をプロダクトに反映させ、仮説検証のスピードをもっと早めることを目的としています。手動でやっていたオペレーションはだいぶ楽になる予定です。

松岡
β版が楽しみですね。

雇用よりも2歩、3歩手前で繋がれる世界

松岡
「人とのご縁をつなぐ」というワードが出てきましたが、ご縁を繋ぐ=雇用ではないんですよね?

佐古
そうですね。

僕らが最終的にやりたいことは、人材の流動性を高めていくことです。

今のHR系(人材系)サービスは、採用したい企業さんと転職したい方を、「雇用という目的で短期間で繋ぐ」というビジネスモデルでやっているじゃないですか。

Spreadyでは、雇用が起点ではなく、ディスカッションやブレストへの参画、プロジェクトへの参画といった、雇用よりも2歩、3歩手前のタイミングで人と人とが繋がって交流し合うかたちをつくっています。

松岡
「正社員で働いてください」や「契約で働いてください」ではなく、もっとフランクなビジネス上の出会いを紹介するということですか?

佐古
そうですね。たとえば具体例で言うと、新規事業をつくるときに、「その事業のユーザーになり得る人にインタビューしたい」や、「そのマーケットについて詳しい人にプロダクトを相談したい」といったオーダーがSpready上で並んでいるイメージですね。

松岡
昨今のコンビニでの労働問題があったりと、雇用の観点だけでは労働者不足を解決できないと言われています。

佐古
もちろん雇用の切り口からでも解決はできると思いますが、その前提として人材の流動性を上げる必要があると思います。

だから、流動性を高めていくアプローチを僕らはしていこうとしています。

アプローチ方法として、雇用でも、ビジネスアライアンスでもいいですが、そういった何か合意が必要なときに、その2歩、3歩手前で人と組織がすでに交流をしている状態をつくりたいですね。

柳川
私たちの会社は「やりたいに出会い続ける世界をつくる」をミッションに掲げていて、そのためのビジョンとして「人と組織の新しいつながりをつくる」というのを掲げています。

2025年までに約500万人の労働人口が不足すると言われている日本の労働市場で、「労働力の流動性を高めること」そして「その生産性を高めること」は、日本が抱える大きな社会課題です。

Spreadyを通して人と組織の新たなつながりの場をつくることで、日本固有の「はたらく」カルチャーそのものを変えていきたいと思っています。

そして、雇用を前提としない人と組織の新たなつながりの場ができると、私たちのミッションでもある「やりたいに出会い続ける世界」が見えてくると思うんですよね。

Spreadyが目指す出会い2.0のカタチ

松岡
実際にビジネスを始めたことで、見えてきたサービスの課題などはありますか?

柳川
実際に仮説検証を回してみて、「こんな人と繋がりたい」というニーズは必ず解決する、つまり紹介してくれる人は見つけられるとわかったのはいい発見でした。

「こんな人どこにいるんだろう?」という方も大体誰かと繋がっています。

佐古
皆さん気付いていないだけで、本当にたくさんの人と繋がっています。

昔はコミュニティがリアルに限定されていましたが、インターネットが登場したことでオンラインに置き換わってきています。

そうすると、日本は国土が狭いこともあって、繋がりたい人と多くの場合、きちんと繋がれます。

東京の中であれば、出会いたい人に絶対出会えるんですよね。

このことは、サービスを実際に始めてより実感しました。

自分の知り合いを紹介するというコンセプトや仕組みは、皆さんにすぐ理解いただけると思いますが、法人の皆さんが同じ仕組みで人を探すという体験は新しい形だと思っています。

だからこそ、この仕組みを正しく理解し、うまく活用していただいたり、ファンになってもらうために、本腰を入れてやっていかないといけないなと思います。

柳川
今まで、企業が個人と出会うタイミングは、採用や雇用前提の面接しかありませんでしたし、そもそもそれ以外の出会いを実現する手段や発想もなかったと思います。

だからこそまずは、「ちょっと相談したい」や「この人からアドバイスをもらう」といった、雇用ではない文脈の繋がりをもっと増やしたいですし、そういった発想を法人の方にもっていただけるように、取り組んでいかないといけないと思っています。

これからの日本はそのスタンスで立ち向かっていかないと世界と戦えなくなってくると思うので、「雇用ではない出会い」の文化を私たちでつくっていきたいです。

個人側も「いざ転職を考える」タイミング以外で企業との繋がりを持つことによって自分の新たな可能性に気づいたり、それこそやりたいことを見つけることが出来るようになると考えています。

佐古
僕は2008年にインテリジェンスという会社に入って、柳川さんはリクルートエージェントという会社に入っているので、お互いファーストキャリアが人材業界でした。

当時は、いまは増えてきているカジュアル面談(履歴書などを用いない簡易的な就職用の面談)は考えられませんでした。

柳川
絶対なかったですよね。

当時は転職自体がまだ世の中から認められていなかった時代でした。その当時から比べると今はだいぶ人材の流動性が上がってきたと感じます。

佐古
最近はカジュアル面談も普通になってきているじゃないですか。あれは、Wantedly(人脈の獲得やビジネスの情報収集に使えるビジネスSNS)さんが「話を聞きに行きたい」ボタン(SNS上にある担当者と連絡を取るためのプロセス)を発明した影響だと思っています。

「応募のハードルを下げて面接ではない形で会うにはどうしたらいいか?」という法人さんのニーズを、「話を聞きに行きたい」ボタンという手段を提供することで解決しました。

時代は少しずつ変わってきていると思うので、Spreadyも今度は「雇用を前提としない組織と人の繋がりの新しいかたち」を世の中に広げていきたいです。

「この人の紹介だったら」が出会いの質を変える

松岡
実際に、私も転職を経験していますが、そのとき「話を聞きに行きたい」ボタンも押すのも、「これを押したら、面接になるんじゃないか」という恐怖心で、少し怖かったりしました。

それに対して、自分の知っている人が間に1人でも介在してくれていると、すごく安心して会いに行けるようになると思います。

佐古
あいだに知り合いが介在している重要性は営業と同じだと思います。新規開拓の営業メールが僕にもたくさん来ますが、本当に1通も今まで返信したことがありません。

ただ、もし自分が繋がっている人から営業の話が来たら、信頼関係があるのでノールックでもお会いするんですよね。

同様に「この人の紹介だったら」という話は、採用に関わらずあらゆる分野に対して当てはまるのかなと思っています。

松岡
柳川さんは、事業会社で採用に関わっていらっしゃいましたが、やはり自分の知っている人が紹介をしてくれた求職者さんと、エントリーシートだけの求職者さんとでは、印象は違いましたか?

柳川
それは全然違いますね。

私が直近まで人事をやっていた会社は、社内のリファラル採用(社員からの紹介による採用)が盛んな会社でした。

リファラル採用では、会社のことをよく知っている社員を通じて求職者さんが応募されているので、最初から会社のことをよく分かってくれていますし、全く会社のカルチャーに合わない人は社員も紹介してこないので、事前のスクリーニングがされています。

社員の紹介であることで選考に通りやすくなることはないですが、結果的にカルチャーフィットしている率が高いので、合格率が高いという結果になるんだと思います。

信頼している人の紹介というのはとても偉大で、私たちのサービスの場合も、紹介する個人がよく知っている人を紹介してくれているので、「こういう人を探している」というオーダーとまったく合わない人は絶対に紹介されないじゃないですか。

そういった意味で、既存のまっさらな状態からの出会いよりも、質のいい出会いを提供ができるというのが魅力だと思います。

松岡
今は正社員や派遣とかいうかたちではなく、プロジェクト単位のジョインがしやすい環境になってきていますよね?

佐古
そうですね。雇用のあり方が変わってきていることは、追い風だと思います。

実際に僕たちの会社も、社員がいま4人いますが、業務委託の皆さんがさらに11人いるので、ステークホルダーとしては15人ぐらいの組織です。そして、スプレッダーの皆さんも大切なステークホルダーだと思っています。

そうすると、会社組織とそれ以外のものとの間にある境界線が、あいまいになってきていると実感します。

ただ、この流れはまだ東京中心の流れかなという気もしています。

柳川
ただ労働力不足に直面する時代はもうそこまで来ているので、正社員だけ採用することや、新卒で入社した人だけの組織づくりをしていくことはだんだん難しくなっていくでしょうね。

「多様な雇用形態やプロジェクトワークでの参加」、もしくは「ディスカッションだけの参加で個人の知恵を借りる」など、事業への参画の仕方が多様になっていくことは必然だと思います。

松岡
ふーみんさんから、「外部とのプロジェクトに参加する人から「会社との繋がりが弱くなると不安」という声はないのですか?」という質問がきています。

佐古
たぶんこれから、「新時代の組織のつくり方」というようなノウハウ本が書店にたくさん並ぶと思います。

組織づくりは解がない問題じゃないですか。なので、僕らも組織のあり方や、個人と会社のエンゲージのあり方といった部分をトライ&エラーを繰り返しながらつくっていくことになると思います。

会社はこれから働き方改革という点で、本当に大変になってきます。

個人の意欲ある方は、自分で働き方を変えたり、新しいチャレンジをしますが、会社となると意欲がない人に対しても変化を促さなければいけなくなってきます。

僕らは法人さんの働き方に関わる領域に対して取り組んでいる会社なので、自分たちのサービスを通して新しい文化を作っていきたいですし、法人さんの働き方の問題も解決していきたいです。

5月に今はアナログで運営されているものにテクノロジーを導入して、サービスの本ローンチを予定しているので、ぜひスプレッダーに興味がある方はホームページからお問合せいただきたいなと思います。

Spreadyサービスページ

Spreadyコーポレートサイト

松岡
本日はありがとうございました。

佐古・柳川
ありがとうございました。


嬉しいグォー!これからも応援よろしくグォ!
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ami

起業家と未来の仲間をつなげる「ami」の公式noteです。 https://ami.live

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