20190319_IB井藤さん

努力しない仕組みをつくる。保険業界の隠れた課題を「シンプルに」解決する仕掛け

本記事は、IB 井藤さんのamiライブ配信の書き起こしです。

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起業家紹介

株式会社IB 代表取締役 井藤 健太

請求漏れは誰にでもありえる

amiファシリテーター 町田(以下、町田)
本日はIBの井藤さんにお越しいただきました。よろしくお願いいたします。

前回もお話して頂いたのですが、もう一度どういうサービスをされているのかご説明をいただいてもよろしいでしょうか?

IB 井藤さん(以下、井藤)
よろしくお願いします。

弊社IBは保険簿というサービスを通じて、「保険の請求をしなくても保険が支払われる仕組み」をつくろうとしております。

請求できるはずの保険に気付かずに保険金を請求していない人は非常に多いです。

なぜこういうことが発生するかというと、そもそも自分が加入している保険情報を詳細まで把握するのが難しいことが挙げられます。

もう1つが、保険を請求するタイミングというのは、亡くなったり事故に遭ったり、加入者自身が保険を請求するのが難しいことも原因として挙げられます。

それらの原因によって、本来だったら請求できるはずの保険が請求できず、治療をあきらめて亡くなったという話も聞きます。

そういった不幸をなくすためのサービスです。

町田
もう少し具体的に、請求漏れがどういうときに起こるのか伺ってもよろしいですか?

井藤
たとえば私のケースですと、先日叔父ががんになったので請求漏れが起きていないか確認したところ、生命保険に付いている医療特約の請求漏れがありました。

それと同時に、叔父と同居している祖母の保険も再度確認したところ、クレジットカードに付帯している保険や払い込みが終了している医療保険で、過去に2件の1,000万円以上の請求ができる請求漏れを見つけました。

こういうケースって往々にしてあり得ることで、私が保険の営業をやっていたときも見つかることが非常に多かったです。

あとは、自分自身が事故などで請求できない状態のときに、家族が請求しようと思っても入っている保険会社が分からないので請求できないことで、請求漏れが発生してしまっています。

町田
自分が忘れることもそうですが、自分以外の人の保険を請求したいけどできないという課題も大きそうですね。

井藤
おっしゃる通りです。本来であれば、あらかじめ家族に自分がどんな保険に入っているか共有しておくべきですが、共有すべき情報がなにかを分かっていないのに加え、共有が大事ということも認知されていないのが現状です。

町田
保険会社さんもオンラインで保険を見れるようにしたり、いろいろ対策をしていると思うのですが、それでも請求漏れの課題は解決できないのですか?

井藤
保険会社さんがつくられているマイページは、請求や個人情報の変更が簡単になる非常にいい仕組みだと思います。

ただ、いざ保険契約者本人に何かあったとき、家族はIDやパスワードを知らないのでログインができませんし、そもそもどの保険会社に入っているか知らないので、マイページを見つけることができません。

なので、入っている保険会社を一括で管理でき、その情報を家族に共有できるようにならないと請求漏れの課題は解決できないと思っています。

保険会社のファーストペンギンをつくるのが鍵

町田
よく考えれば、自分が事故にあったら家族に情報を共有しておかないと、自分の代わりに請求できないのは明確にも関わらず、情報を共有する文化がないのはなぜだと思いますか?

井藤
最近は自分の意思で保険に入る人も増えてきましたが、付き合いで入る人もまだ多いです。

そうすると、保険がどういう場面で使われるかを具体的にイメージできていないので、保険情報を共有することを思いつきません。また、保険を売る側も契約さえしてくれれば儲かるので、請求漏れの対策について伝えるインセンティブがないんですよね。

町田
「保険簿は実際に離れて暮らす家族の保険管理をどうやって完結するんですか?」という質問がきています。

井藤
直近では保険加入者向けのアプリケーションをつくっており、保険証券をカメラで撮影すると自動で保険情報が登録され、家族にも共有用のURLを送るだけで見ることができる仕組みをつくっています。

町田
このサービスを広めるには保険会社さんにも協力してもらう必要があると思います。

今、井藤さんがつくられているサービスは保険加入者にとってはとても役立つと思いますが、保険会社さんのメリットとしてはなにがありますか?

井藤
つまり、請求漏れがあった方が保険会社は美味しいんじゃないの?ということですよね。(笑)

町田
そうですね、お金払わなくて済むので。(笑)

井藤
もちろんその側面もゼロではないと思います。

ただ、保険会社さんも果たすべき役割をきちんと果たしたいと思っています。保険業界では、保険を売ることばっかり考えている保険会社や代理店さんが市場や金融庁から評価されなくなってきているんですね。

弊社は保険の請求漏れを防ぐ対策を業界全体でやっていきましょうという事業に取り組んでいますが、1社が請求漏れに対する対策に取り組み始めれば、ほかの会社も追随すると考えています。

1社の動きに他社が追随した事例として、東日本大震災における生命保険の支払いの例があります。

本来、地震のとき保険金を支払わなくてもいいことになっています。でも、東日本大震災のとき、1社が「うちは払います」と言ったことで、ほかの会社も払うという出来事がありました。

保険本来の目的を果たすための取り組みは、市場や金融庁に対して非常にアピールになるので、1社が始めれば他者も連鎖してやることが多いです。

なので、弊社もその流れをつくっていくことで保険会社さんに協力して頂けると考えています。

町田
保険本来の目的を果たしているかを、市場や金融庁はどうやって評価しているのでしょうか?

井藤
先ほどの例のように、「地震のときに保険支払いました」というのは評価されますよね。

もっと言うと、最初の1社目として課題に対して行動していることが、とても大きなアピールになります。

町田
今までは、保険会社としては請求漏れに対して「取り組んでいます」というアピールをしたいけど、有効なツールがないのでできていなかったということですか。

井藤
そうですね。保険簿を使えば取り組んでいるというアピールもできるので、それが保険会社さんにとっても弊社のサービスを導入するインセンティブになると思っています。

町田
「サービスはいつ頃リリース予定ですか?」という質問がきていますが、いつ頃の予定でしょうか?

井藤
お約束はできませんが、6月頃を目標に頑張っております。

努力するカタチに覚えた違和感

町田
保険簿の1つの最終的な目的に、「請求しなくても自動的にお金が払われる」という仕組みの実現があると思いますが、なぜそのような形にしようと思ったのですか?

井藤
今までも保険の請求漏れを防ぐために、保険の勉強をして知識を付けるといった話はあったと思います。ただそれは本質的でないと思っています。

多くの人は能動的に情報をとりにいったり、対策しようとしていてもできないのが現実です。情報の絶対量が圧倒的に増えた昨今では特にこれが顕著になってきました。

なので、保険簿では「努力せずに保険の請求漏れを発生させない世界」を実現するのが目標です。

たとえば、ユーザーのペインとして、入っている保険の内容がよく分からないというのがあります。

その状況で「保険について何も分からないので、ちょっと教えてください」というAさんと、「保険何も分からないのはAさんと同じですが、自分が加入している保険の一覧がまとまったアプリケーションを持ったBさんが保険会社の営業の町田さんに相談しに来たとします。

そのとき、保険の販売員としての町田さん的にはどちらのほうが騙しやすいですか?

町田
Bさんは保険について知識はないですが一覧は持っているので、Aさんの方が騙しやすそうです。

井藤
つまり、入っている保険を自分で管理できるツールを持っているだけで、加入者は一切努力をしなくても保険を売る側からより正しい情報を提供してもらえる可能性が高まります。そのような、努力をしなくても保険加入者に恩恵が与えられる仕組みをつくるのが重要だと思います。

町田
「保険証券管理のiChainとの違いは?」という質問がきていますが、そこはいかがですか?

井藤
現在つくろうと思っている保険情報の管理アプリという面では、大きくは変わらないと思いますが、弊社は保険会社や保険代理店との協力を目指しながら、アフターフォローや請求に注力していきます。

業界全体としていい流れをつくり、最終的に請求漏れをなくしていきたいです。

町田
協力してという側面もあるのですね。

2回目の配信でしたが、いかがでしたか?

井藤
個性という部分にフォーカスをあてていただいていてすごいうれしいなと思いました。

やっぱり歌とか音楽とかと同じように、ビジネスも人の生い立ちや出会ってきた人によって個性的なものが生まれてくると思います。「起業家はアーティストだ」というamiのコアな部分を感じることができました。

町田
ありがとうございます。

またサービスがリリースされましたら配信していただければと思います。

それでは、ありがとうございました。

井藤
ありがとうございました。

文・写真:ami編集部


嬉しいグォー!これからも応援よろしくグォ!
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ami

起業家と未来の仲間をつなげる「ami」の公式noteです。 https://ami.live

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