20190108ami_AI-CON山本さん

「法務格差」の解決にAIができること。事業をつくる弁護士の挑戦

本記事は、AI-CON山本さん(@gvashunyamamoto)のamiライブ配信の書き起こしです。

GVA TECH株式会社 代表取締役 山本 俊さん

amiファシリテーター 町田(以下、町田)
本日はAI-CONの山本さんにお越しいただいています。

最初に、AI-CONはどういったサービスになるのか、ご説明いただけますか?

AI-CON 山本さん(以下、山本)
AI-CONは本格的な法律業務をテクノロジーで効率化するツールです。

町田
具体的に、どういったところにそのサービスは役に立つのでしょうか?

山本
僕はスタートアップを支援している弁護士として活動しているのですが、スタートアップの人たちは契約書を自分たちで作成するといっても、テンプレ的な契約書もないことが多いんですよね。一方、取引先からの契約書もけっこうくるので、それらをチェックする場面を想定しています。

町田
契約書の作成やレビュー・交渉を効率化することで、もっと本業や得意なところにフォーカスできるようになる、というイメージですか?

山本
そうですね。弁護士がもともとやっていた契約書のチェックや作成をAI-CONが代替することによって、時間が空いて、もっと新しいことや戦略的な法務のところに時間が使えるのかなと思います。

町田
山本さんが、AI-CONを始めるきっかけは何だったんでしょうか?

山本
2016年の前半はシンガポールにいたんですが、後半に日本に戻ってきたときに、「スタートアップの経営の意思決定に関わるような法務をもっとやりたいな」と思ったんです。

事務所の弁護士もそのときは10人以上に増えていたので、「そういうサービスをやりましょう」「もっとクライアントのところにいきましょう」「新しい法律もしっかり勉強していきましょう」といった話もしていたんですけど、みんな忙しいんですよね。契約書のチェックをするのにも、けっこう時間がかかりますし。

そういった背景もあって踏み込めなかったんですが、2016年はAIの本も出始め、社会的にも話題になっていたので、「このタイミングだったらAIを使って契約書のチェックができるんじゃないかな」と思ったんです。

うちの業務で一番多かったのが契約書のチェックだったので、それを自動化する構想を実現しようと思って実際に動き出しましたね。

町田
もともとAI-CONのアイデア自体は前々から持たれていたんですか?

山本
いえ、持ってはいなかったですね。リーガルテックの話は2014年~2015年にも出たんですけど、あんまりそのときは興味が湧かず。本格的に考えたのは2016年の下半期だと思います。

町田
もう1つ疑問に思ったのが、弁護士としてスタートアップに特化した仕事をしたいと思ったきっかけって何だったんですか?

山本
自分が東京に来たのが2010年頃なんですけど、始めはスタートアップと中小企業の違いもよく分からなかったんですよ。それでもいろんな人に会っていく中で、「この人はスタートアップの人だな」「この人は中小企業の人だな」というのが分かるようになっていったんですね。

そんな中で、ある起業家に出会い、そのスタートアップをどっぷり支援をしたことがきっかけだったと思います。

それこそ朝7時からミーティングもありましたし、土曜の10時か11時かにスタバ集合とか、いろいろやって、一緒にビジネスをつくっている感覚もあったんですよね。

それが楽しくて、専門に仕事をしていきたいなと思い、2012年にGVA法律事務所をつくりました。

町田
事業をつくっていく楽しさが、1つのきっかけになったんでしょうか。

山本
そうですね。事業づくりや経営への興味はもともと強くて、いろんな本とか読んでいました。それを活かせるのはやっぱり楽しかったですね。

町田
いろんな方に参加していただいて、コメントも多数もらっています。

よしたかさんからの質問で、「AIじゃないとできないことがあるんでしょうか?」というコメントがきています。

山本
AIじゃないとできないことは、「スピード」ですかね。すごいスピードで対応するのは、やっぱりAIのほうが強いんじゃないですか?

町田
ありがとうございます。

事業づくりを手伝っていたときと比べると、実際に自分がメインとなってからギャップがあったのかなと思うんですけど、実際はどうでしたか?

山本
「手伝うこと」と「自分がやること」は、ほとんど関係ないぐらい違うなという感じがしましたね。

サポートしている中で業界のことを知っていたので、ファイナンスについてはまだよかったんですけど、サービス開発や、ユーザーを伸ばしていくことは、全然違うなと思いましたね。

町田
「これはけっこう鮮烈だったな」という出来事はありましたか?

山本
弁護士という職業は、自分自身でサービスを提供するので、1人でやろうと思ったらできるわけですよ。

一方、ITやAIのサービスをつくるとなると、自分には知識がない。自分でつくれる人じゃない。企画はもちろんやるんですけど、根幹のサービスをつくれないことはけっこうヤバイなと思いましたね。

町田
自分自身がつくれない中、「それでもやっぱりやりたい」という思いはすごい強かったんですか?

山本
そうですね。「だからやめよう」とは思わなかったですね。自然に突き進んでいっただけという感じです。大変ではあったんですけど、立ち止まるほど大変でもなかったという感じなんですかね。

新しいことなのでやっぱり楽しかったです。

町田
引き続き質問も来ていて、ふーみんさんから、「法律業務を自動化していった結果、弁護士の業務ってどう変わっていくんでしょう?」とコメントです。

山本
弁護士の仕事、たとえば契約書のチェックにしても、企業にとっては難しいので依頼してくれるんですけど、比較的簡単なものもあれば難しいものもあります。

それほどスキルがいらないものがテクノロジーでバーッと代替されると、余った時間で勉強できたり、クライアントとのコミュニケーションの時間が増えたりするので、よりサービスの品質は上がっていくと思いますね。

町田
うえのるいーずさんからも質問がきています。「そもそも、なぜ弁護士になろうと思ったんですか?」

山本
もともと法学部には何となく入って、1年ぐらいは法律を勉強しつつ、遊んでいたりしていました。

でも、そのあと何か打ち込むものが欲しいなと感じるようになってきて。生協でパンフレットを見て、司法試験を受けようと思い勉強を始めて、そのままロースクールに行きました。

町田
今の話を聞いていると、山本さんご自身が新しいものに挑戦していくことにあまり抵抗がないのかなというイメージがあります。

山本
たぶん、世間知らずというか。もともと住んでいたのが、今では人口が2万人をきっているような三重県の田舎なんです。マクドや吉野家に初めて行ったのが18歳。

大学は岡山大学というところに行ったんですけど、そこも東京に比べるといろいろ情報があるわけじゃないんですよ。

「普通にできるんじゃないのかな」と思ってやっていったら、めちゃめちゃ大変なことをやろうとしていたんですよ。その分大変な目に遭って。

もちろん努力もしましたけど、運もよく、なんとか超えられそうにないところを超える経験を経て、だんだん躊躇がなくなっていったんだろうなと思います。

町田
後天的な要素もあるというところですか?

山本
だと思いますね。「難しい」と知らずにやったことが多いなと思うんですよね。

町田
ほかの人が考える常識を持っていないからこそ、それをあまり苦痛に感じないのは、すごい強いことですよね。

山本
そういう意味で、若者が起業するのはやっぱりいいことだという気がしますよね。

僕も歳をとってきて、実現可能性について考えてしまうと、「やっぱりそこは無理そうだな」と思ってしまうこともあります。あまりに経験があったり、知りすぎることもよくないなと思うときがありますね。

町田
ちょうど今、モナキさんから質問がきています。「弁護士にとって単純業務がAIで代替できていくことが進むと、弁護士の数は今後そこまでいらなくなりますか?」

山本
いろいろやれることがあると思うので、弁護士の数は変わらずでいいのかなという気がしますけどね。

町田
今よりもっと新しい業務であるとか、これまでできていなかった集中していけるようになる?

山本
そうですね。

たとえば、弁護士でいろいろできて能力高い人でも、企業に入ったら契約書チェックとかたくさんやらされると思うんですよ。

でも、その人は本当はもっと可能性があるはずなんですよね。時間があればいろいろやれるはずなので、その分活躍するんじゃないのかなと思いますね。

町田
今できていないことが、弁護士の方でもすごいたくさんあると。それを解決したいという思いというのが強くあるんですよね。

山本
そうですね。

それに加えて、スタートアップのような企業は「法務の弱者」だと思うので、そこを補ってあげて、対等に大企業や他の企業と勝負できるような環境をつくりたいという思いが一番強いですね。

町田
業務を進めている中で「法務格差」を感じることはけっこうありましたか?

山本
ありましたね。大企業などの法務部がちゃんと検討して、しっかりとした契約書を出してくるほうが断然強いなと思いますね。

町田
なるほど。もうまもなく時間になるんですけども、最後に1つコメントで、「AI-CONの次は考えていますか?」という質問が来ています。

山本
そうですね、AI-CONの次は、「AI-CON×何か」で出していこうかなと思います。

マネーフォワードとかも、「MFシリーズ」としていろいろ出していたと思うんですけど、「AI-CONシリーズ」みたいに、テクノロジーで代替できるような業務領域を探して、サービス提供をしたいと思っています。

町田
最後にお知らせになりますが、AI-CONさんがスタートアップ経営者に向けたイベントを開催するそうなので、こちらのリンクからぜひご確認してみてください。

第2回の配信では、AI-CONについての説明であるとか、今後のサービス展開についてより詳しくお話していただければと思います。本日はありがとうございました。


嬉しいグォー!これからも応援よろしくグォ!
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ami

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